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河野外相が逃げてはならないこと

Japan In-depth / 2018年3月31日 1時23分

反日勢力が錦の御旗としてきた河野談話を、当事者が事実上修正したとなれば、日本にとってよいインパクトが期待できる。

日本政府は、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した2015年の日韓合意には米国を「立会人」に引き込んでおり、韓国が「再びゴールポストを動かそう」としても、米側に突き放されるだけとの認識を示してきた。しかしそれは楽観的に過ぎよう。

▲写真 合意を結んだ日本の岸田文雄外務大臣(左)と韓国の尹炳世外交部長官(右)2015年12月28日 出典 外務省

現に今年1月16日の記者会見で、慰安婦問題について問われたティラーソン米国務長官は「日韓だけが解決できるものであり、さらになすべき事があると認識している」(It’s one that only they can resolve. And we know that there’s more that needs to be done.)と語っている。

日本政府は「日韓合意に矛盾し、米国が韓国側に同調している印象を与えると判断」し、「米政府に懸念を伝えた」という(共同通信1月28日)。

▲写真 ティラーソン氏 出典 United States Department of State

なおこの共同記事の英語版を見ると、慰安婦とは「戦前戦中時に日本の軍売春施設に強制的に入れられた朝鮮の少女や女性」(the Korean girls and women who were forced into Japan’s military brothels before and during the war)との用語説明が付してある。

英文で記事を読んだ外国人は、そこまでひどいことを日本がしたのなら、韓国人が納得できないのも当然であり、もう少し日本側も柔軟に対応すべきではないかとの印象を持つだろう。共同の記述は、日本に対する言われなき誹謗中傷を招くものであり、厳しく批判されねばならない。

しかし批判を受けた場合、共同は、いまだ日本政府の公式見解である河野談話および河野記者会見発言に則ったもので問題はないとの立場を取るだろう。河野外相は、一刻も早く洋平氏の修正談話を引き出さねばならない。実の父すらまともに説得できないというなら、海外の要人の説得など期待すべくもない。高価な外相専用機を導入したいなどと言われても誰も納得できないだろう。

トップ画像:代表的な慰安婦像のひとつ 出典 YunHo LEE

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