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北朝鮮の軍事脅威 在韓米軍司令官報告 その3

Japan In-depth / 2018年5月5日 11時48分

▲写真 火星15号 2017年11月29日発射 Missile Defense Advocacy Alliance

 

【圧力行使の効果】

北朝鮮に対する焦点をしぼった国際的な圧力の着実な行使は最近の南北朝鮮の間の和解の兆しからみると、一定の効果を発揮してきたようである。北朝鮮と韓国は韓国が主催した平昌冬季オリンピックを舞台にスポーツ競技の交流だけでなく文化交流までを求めた。

▲写真 平昌オリンピック開会式 2018年3月 Photo by Kim Youngjoon

そのうえに北朝鮮と韓国は相互間の緊急用ホットラインを復活させて軍事的な関与を進めることまで合意した。朝鮮半島の緊張を緩和し、南北関係を改善するための政府間の高レベルでの会合を開くことでも、双方は合意した。アメリカとしてはこうした最近の展開を注意深く観察し、同盟相手の韓国との緊密な調整を図ることを続けている。

韓国政府は北朝鮮を非核化という方向に向けて動かすためには圧力に加えて、対話も必要だと信じるにいたったのだという。私自身が韓国政府高官たちと頻繁に接触してみて、この点は明確となった。平昌オリンピック期間中、韓国側は北朝鮮が特別使節やスポーツの代表を同オリンピックに送りこんでくることに対応するだろう。ただし韓国側は北朝鮮の核兵器開発に対して、米韓合同の「完全で検証可能、かつ不可逆的な北朝鮮の非核化」という要求を伝えていくという。

以上がブルックス在韓米軍司令官の報告のすべてだった。その報告から明確になるのは北朝鮮の軍事脅威の実態はなおまったく変わっていないという点である。

(このシリーズ了。その1、その2。全3回)

 トップ画像:米ペンス副大統領とビンセント・ブルックス在韓米軍司令官 板門店にて 2017年4月17日 U.S. Department of Defense, White House photo by D. Myles Cullen

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