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フジモリ家内紛収束へ 姉弟仲直り?

Japan In-depth / 2018年5月5日 19時0分

 

■ ケンジ氏の姉擁護発言で急展開

ペルー政界の目がケンジ氏の証言に注がれたのは当然だろう。ところが、ケンジ氏は「姉とブラジルの建設会社の関係については知らない」と姉を擁護する発言をした。

このケンジ氏の豹変ぶりについてペルーのメディアの間では「二人が取り引きをしたのではないか」との見方が広まった。ケンジ氏は買収工作をしたとされる疑惑について国会で特別調査の対象になっている。国会では、ケンジ氏の議員資格はく奪を視野に調査が進行中だ。こうした状況下で「最大野党のケイコ氏のFPの動向次第ではケンジ氏は議員資格を失い、2021年の大統領選出馬を目指すケンジ氏には決定的な打撃となるため、姉擁護の発言をするのが得策と判断したのではないか」(リマの有力政治アナリスト)との説が浮上した。

ケンジ氏は今年1月のペルーの各種世論調査では、2021年の大統領選の最有力候補として姉を上回る支持率を誇示していた。しかし、隠し撮りビデオ事件が明るみに出てから人気が急落。最新の世論調査ではケイコ氏を下回る結果となっている。ケンジ氏がこれ以上、姉とケンカするのはマイナス、と判断したとしても不思議ではない。

 

■ 父親フジモリ元大統領が二人を説得

ケンジ氏の豹変について、ペルーの有力紙「ラレプブリカ」は「父親であるフジモリ元大統領が二人の仲裁に入った」と報じている。同紙によれば「元大統領は二人がケンカを続けても、何も得ることがなく、得られるのはフジモリスモ(フジモリ主義)の消滅だ」と仲直りを説得したという。

フジモリ元大統領は昨年暮れの恩赦後、政治的発言を控えていたが、今年3月「私は政界から完全に引退する」と表明。かつては、ケンジ氏を支持する発言が多かった元大統領だが、最近、肺に腫瘍が見つかるなど、体調がすぐれず入退院を繰り返している。

▲写真 フジモリ前大統領(2008年) 出典:photo by Iamtheboo

さらに、政権担当時の1990年代の秘密部隊による農民虐殺事件や強制的避妊手術命令などで、訴追される可能性も取りざたされ、弱気になっていると伝えられる。

フジモリ家に極めて近い筋によれば、フジモリ氏自身は病気の治療や日本にいる親族や日本人の妻と会うことを強く望んでおり、訴追の可能性がなくなれば、訪日する意向を持っているという。同筋は「アルベルト(フジモリ元大統領)は日本とペルーの二重国籍を持っているし、恩赦の結果、国際刑事警察機構(インターポール)から追われることもなくなったので、日本に長く滞在するかもしれない」と述べている。

トップ画像:フジモリケイコ氏(左)とフジモリケンジ氏(右)flickr : Congreso de la República del Perú 、flickr : Congreso de la República del Perú

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