米朝首脳会談にサプライズなし
Japan In-depth / 2018年6月6日 0時0分
一方、北朝鮮問題は最近ようやく方向性が見えてきた。要するにトランプ氏も正恩氏も、理由は完全に異なるが、シンガポールで首脳会談をやりたくて仕方がないのだ。そうであれば会談の結果も自ずから見えてくる。要するに、中途半端の会談継続に合意するのだろう。その意味で米朝に関する限りサプライズは減ったといえるだろう。
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1001410457092218880
▲ドナルドトランプTwitter(5月29日)
その意味で今週最も驚いたのはシリア大統領北朝鮮訪問に関する北朝鮮国営メディア報道だ。バッシャール・アサド大統領が北朝鮮を訪問し金正恩党委員長と会談する意向を明らかにしたそうだ。実現すれば、金委員長が自国内で初めて開催する首脳会談になるというが、金正恩は何らかの高揚感に酔っているのではないか。
▲写真 バッシャール・アサド大統領 出典:photo by Bashar_al-Assad.jpg
それにしても不思議だ。シリア大統領といえば米国が打倒を宣言した新「悪の枢軸」の頭目であり、自国民に対して化学兵器を使用した悪漢(昔は必ずしもそうではなかったのだが)でもある。北朝鮮とシリアは長年の友好国で、最近軍事協力関係を強化しているとはいえ、米朝首脳会談の前にこれを発表するとは良い度胸だ。
こうした金正恩の高揚感が吉と出るか、凶と出るかはわからない。事実は小説より奇なりという格言を地で行くような最近の国際情勢の新展開は実に興味深い。今こそ己の歴史の大局観を試す絶好の機会である。
今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ画像/バッシャール・アサド大統領(中央)とプーチン大統領(右)2015年 出典:President of Rossia
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