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非核化は玉虫色の合意に終わる 米朝首脳会談

Japan In-depth / 2018年6月12日 9時43分

②直感に頼り、衝動的に決断する(普通首脳会談前には数カ月の準備期間を置く)

③交渉内容を喋り過ぎる(外交には適度の沈黙と秘密が必要だ)

④経済利益が戦略利益を代替すると考える(豊かさのための核兵器 放棄はない)

⑤自分は特別な能力を持つと過信する(独り善がりは禁物だ)

⑥最初から通訳が同席するだけの一対一会談を行う(誰が記録を取るのか)

 

 このようなスタイルで交渉する外国政府の高官がこれまで全くいなかったとは言わない。また、筆者が関与した交渉が全て成功した訳でもないので、断定的なことは言いたくない。しかし、筆者の経験から言えることは、少なくとも外交交渉の世界で、この種の交渉スタイルによって成功した交渉者は殆どいないということだ。

更に、トランプ政権の外交安保チームは本当に機能しているのだろうか。ポンペイオ国務長官、ボルトン国家安全保障担当補佐官、マティス国防長官の間には温度差があると報じられるが、果たして本当にそうか。首脳会談に最も前向きだったのは、実はトランプ氏自身ではないのか。筆者の分析が間違っていることを祈るばかりだ。

写真)ポンペイオ米国務長官と北朝鮮金正恩委員長 2018年3月31日

出典)Twitter : White House

 

〇中東・アフリカ

14日前後にラマダン月が終わる。これから中東はお祭りである。実質的な動きはないだろう。トルコの総選挙は24日だが、既に在外トルコ人有権者の投票は始まっているようだ。

 〇欧州・ロシア

 12-13日に英国議会下院がEU離脱法案を審議・採決する。14日にはサッカーのワールドカップ・ロシア大会が始まる。そこでロシア大統領とサウジ皇太子の会談が行われるらしい。サッカーの政治利用とは思わないが、プーチンもなかなかやるわい。

〇東アジア・大洋州

 米朝首脳会談以外の目ぼしい動きとしては、恒例の日米印三カ国海軍による合同演習が今週開催される。11日には中国人理科系留学生に対するヴィザ(STEM、科学・技術・エンジニアリング・数学)の要件が変更される。韓国では米朝首脳会談の翌日13日に絶妙のタイミングで地方選挙がある。

〇南北アメリカ

 12日には米連邦議会議員選挙の予備選挙がメーン、ネバダ、ノースダコタ、サウスカロライナ、バージニア各州で行われる。

〇インド亜大陸

特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

TOP画像)トランプ米大統領と北朝鮮金正恩書記長

出典)White House, Republic of Korea

 

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