「IR実施法案、参院で徹底議論へ」 熊野正士参議院議員
Japan In-depth / 2018年7月2日 23時0分
「細川珠生のモーニングトーク」2018年6月23放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部(石田桃子)
【まとめ】
・ギャンブル依存症などの懸念、十分な議論による対策が必要。
・人口減少の日本は、観光振興に力を入れるべき。
・参議院での審議は、国民にわかりやすい深い議論を目指す。
今月19日、「カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案」が衆議院本会議で可決された。国会は、1か月余り会期を延長して、参議院での法案審議を行うことを予定している。今回は、公明党の熊野正士参議院議員をゲストに迎え、IR法案について、政治ジャーナリストの細川珠生氏が話を聞いた。
■ ギャンブル依存症
まず、細川氏は、IR法案をめぐる議論の争点となっているギャンブル依存症について、懸念を示した。これを受けて熊野氏は、カジノの射幸性と、依存症への対策の必要性を認めた上で、検討されている規制について説明した。法案は、「一週間に3日、28日に10日」という他国にはない厳しい入場制限や、本人や家族の申請によって入場を禁止するといった措置を、対策として設けているという。
■ 特定金融業務
細川氏はさらに、カジノ事業者が利用者に金を貸し付ける「特定金融業務」について、ギャンブル依存を助長するものではないかとの懸念を示した。熊野氏は、「特定金融業務」は個人の資力に見合う額を短期返済を条件に無利子で貸し付ける仕組みであり、貸す側・借りる側両者に対して、非合理な額の金の貸借を抑制することができると述べ、理解を求めた。
■ IRの経済的効果
細川氏は、IR設置には懸念材料が多くあるにも関わらず、観光客誘致や景気浮揚効果への期待を重視することに疑問を呈した。これに対して熊野氏は、IRによって景気を回復、向上させたシンガポールや韓国の例に言及。人口減少が進む日本においても観光に力を入れて消費拡大、国の活力向上を目指すことが大切だと述べた。しかし、そのメリットが課題に見合うかどうかについては、議論の重要性を述べるにとどめた。
■ 参議院での議論
熊野氏の所属する公明党は、2016年12月、臨時国会でIR推進法が成立した直後に「ギャンブル等依存症対策検討プロジェクトチーム」を設置。IR推進法の議論によって表面化した、既存の公営ギャンブルへの依存症について対策の検討を開始。熊野氏も事務局長として深く関わった。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
「石丸新党、ヒヤヒヤ、ドキドキしながら見守る」国民民主党榛葉賀津也幹事長
Japan In-depth / 2024年11月23日 0時5分
-
国民民主との事前協議、公明党代表「今後の合意形成のモデルになる」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月22日 11時29分
-
【最新アンケート調査】大阪統合型リゾート(IR)をめぐる意識調査、意見大きく分かれる
PR TIMES / 2024年11月5日 11時15分
-
大阪IR「ギャンブル依存症対策」だけで年間9億円もかかる? 依存症対策に成功しているシンガポールと日本のちがい
集英社オンライン / 2024年10月31日 7時0分
-
「日本列島カジノ化」で急増が見込まれるギャンブル依存症とは…「予算や時間を守れない」「嘘をつく」などの症状が
集英社オンライン / 2024年10月30日 7時0分
ランキング
-
1猪口邦子議員宅の火災、警視庁などが実況見分 死亡2人の身元確認進める
産経ニュース / 2024年11月28日 11時21分
-
2【小沢一郎氏インタビュー】自民党幹部に伝えた石破政権の宿命「連立をきちんと組まない不安定な政権では有権者に迷惑、短命に終わる」
NEWSポストセブン / 2024年11月28日 7時12分
-
3「学校だより」でイラストを無断使用、賠償金17万6000円は教員が全額負担
読売新聞 / 2024年11月28日 9時0分
-
420歳未満の警察官数十人が飲酒 「指導」の処分 上司らが口頭などで注意 大阪府警
ABCニュース / 2024年11月28日 13時37分
-
5「子供の小遣い程度」「到底納得できない」旧ビッグモーターが12万人へのお詫びに選んだ品
週刊女性PRIME / 2024年11月28日 7時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください