1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「選挙制度改革自民党案を認めない」行田邦子参議院議員

Japan In-depth / 2018年7月4日 12時52分

 

さらに行田氏は「特定枠が、合区制度で削られた議席数と同じ2議席と考えられることからも、その狙いは明らかだ」と述べた。特定枠の数について法案に記載はないものの、同時に比例代表の定数4議席増が提案されていることから、(3年ごとの各選挙で)2議席分と考えられるという。

 

2.「自民党案は、従来の定数減の流れに逆行している」

 

従来、選挙制度の改正においては、一票の格差是正のための定数削減が行われてきた。2015年の法改正でも、人口比に基づいた定数設定が進められた。しかしその改正法に基づいて行われた2016年の参議院議員選挙の一票の格差は3.07倍。「最高裁が違憲判決、違憲状態判決を出していないからといって、十分な改善がなされたとは言えない。」と行田氏は述べた。さらに行田氏は、「選挙制度改正において合区制度は完璧ではないにせよ議論し尽くした結果であり、これを進めて行くことが現行憲法の下でできる最良の方法だ。」と述べ、自民党案はこれに逆行しているとの考えを示した。

 

3.「延長国会での拙速な議論は、2015年に成立した改正公職選挙法の条文に反している」

 

行田氏は、2016年の参議院議員選挙に間に合わせる形で成立した改正公職選挙法に、2019年の参議院議員選挙に向けて参議院の在り方を必ず見直すという附則(注1)が含まれていることを指摘。十分な議論のないまま延長国会で成立を急ぐことはこの条文に反しており、「順序が逆になっている」と述べた。

 

細川氏が与党の数の力で法案成立を押し切られてしまうことに対して懸念を示すと、行田氏は、「批判するばかりでなくしっかりと対案を示し、国会という開かれた場で議論を行って、国民が問題意識を持つことを促すことが必要だ。」と述べ、国会での議論に意欲を示した。希望の党は、すでに対案を作成済みだが、希望の党所属の参議院議員は3人。発議に必要な21人を集めるために、さらに賛同者を募るとした。

 

細川氏は、行田氏が、定数増となる該当選挙区・埼玉選挙区の選出議員であること、参議院議員であるにもかかわらず参議院の役割の見直しを訴えていること、議員ならば議席を確保したいのが本心だと思うが、それにも関わらず一票の格差是正に取り組んでいることに注目して、行田氏に期待感を示した。

注1)

「公職選挙法の一部を改正する法律案」(平成27年8月5日公布)より抜粋

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください