国際情報分析 継続的に公開情報を読む大切さ
Japan In-depth / 2019年1月10日 18時0分
最後にある科学者のツイッターをご紹介する。「NHKのニュース7は..ひどい。BBCと比べると、世界認識の甘さと、批評性のなさが絶望的...こんなもん見ない。NHKニュースだけ時間が石器時代で止まっている」と手厳しい。確かに傾聴に値する国際派らしい批判だが、冷静になってよく考えてみると、何だか分かったようで、分からない。
▲写真 哨戒機「P-1」 出典:海上自衛隊HPより
まず「BBCと比べる」というが、BBCとはWorld Serviceのことか。されば、ニュース7とBBC/WSを比較すること自体、そもそも無理だろう。米国のCNN、Fox、3大ネットワークだって、意外にドメスティック。どの国のニュース番組も視聴者で成り立っている。NHKニュース編集の批判は、結局は視聴者批判となる「天に唾する」行為だろう。
要するに、思い付きの分析や評価ではダメで、やはり長年公開情報を丹念に集め、比較した上での分析に勝るものはないということだ。今年も一年、以上のような真摯な態度で国際情報分析をしていかないとアカンな。言うは易しいが、行うはシンドイ。されど、これ以外に国際情報分析の王道はないのである。
〇 東アジア・大洋州
6日に中国の国務委員・外相がエチオピアなどアフリカ4カ国を歴訪する。毎度同じことを言うが、年間200日以上国会審議に縛り付けられる外務大臣を持つ主要国は日本だけだ。中国の対アフリカ外交に種々問題があることは事実だが、とにかく外交のトップが議会に気兼ねなく外遊できるようにしないと、ね。
8日から米国の貿易交渉代表団が訪中する。米側出張者に閣僚はおらず、極めて実務的なラインナップだ。良いニュースは「政治的ショー」の要素がないので、しっかりした議論ができること。悪いニュースは「政治的決断」のできる高官がいないので、このレベルでは大きな進展が見込めないということだ。ご関心の向きはこちらを乞一読。
〇 欧州・ロシア
7日は東方正教会系のクリスマスに当たる。全てのクリスマスが12月25日だと思ったら大間違い。だからだろうか、今週の欧州は忙しくない。9日にはイギリスでEU離脱問題の議論が再開される。そう、まだやっているのだ。12日から日本の外相が訪露する。北方領土問題で何を話すか気になるところだが、詳細が発表されることはない。
欧州についてはニューヨークタイムスの面白い記事を一つご紹介しよう。
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