トランプ氏演説、国民大多数が支持
Japan In-depth / 2019年2月7日 23時0分
トランプ大統領の「超党派」の試みはこの演説の議場に招いた特別ゲスト18人の紹介でも明白だった。目前の共和党と民主党、保守とリベラルの衝突をひとまず脇において、アメリカが一致団結して歩んできた実績を眺めようという意図が明白だった。
招かれたアメリカ国民のなかには第二次大戦でナチス・ドイツにつかまり、アウシュビッツに収容されたが、殺戮の寸前に米軍部隊に救助されたユダヤ系米人、そのナチス・ドイツの軍隊と実際に戦い、戦果をあげた元米軍人がいた。その2人が並んで座り、トランプ大統領からそれぞれ紹介と賞賛の言葉を受けた。2人が肩を抱き合う情景は、まさにアメリカの偉大さの誇示ともいえた。
小児がんに襲われ、苛酷な治療に耐えてきた10歳の少女も大統領から紹介された。そしてかわいらしい表情で、小児がんの撲滅のための連邦政府予算を増したという大統領の言葉に拍手を送っていた。麻薬犯罪で終身刑を受けたが、トランプ政権の模範囚特別恩赦で釈放されたという中年の黒人女性も大統領の紹介に涙を再三、ぬぐいながら、立ち続けていた。
▲画像 A tearful Alice Johnson, who was serving a mandatory life sentence without parole in a nonviolent drug case and was granted clemency by President Donald J. Trump in June of 2018, gestures toward President Trump from the special guests gallery Tuesday, Feb. 5,2018, during the State of the Union Address at the U.S. Capitol in Washington, D.C. 出典:Official White House Photo by Joyce N. Boghosian
ただしトランプ大統領はこの特別ゲストのなかに違法入国の犯罪者に最近、家族を殺されたという母と娘をも含め、みずからの「国境の壁」の必要性を訴えるという政治的な計算もはっきりとみせていた。だが全体として特別ゲストたちはアメリカの国家としての超党派の寛容さや偉大さを示す象徴的な役割を果たしていた。トランプ大統領がこの一般教書演説にかけた意図の反映だった。
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