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トランプ氏禁じ手 国境の壁で泥仕合

Japan In-depth / 2019年2月19日 12時20分

既に一部の州ではトランプ氏の「非常事態宣言」を憲法違反とする訴えを起こすと言われており、問題は最終的に最高裁までもつれ込むだろう。下級審では違憲判決が出る可能性が高いが、問題は最高裁だ。今の最高裁は保守系が過半数を占めているが、だからといってトランプ氏の判断を追認するとは限らない。


いずれにせよ、トランプ氏は最高裁での勝敗など全く関心がないだろう。トランプ氏は2020年の大統領選で、トランプ候補が国境の壁の問題につき非常事態宣言を含む全ての手段を尽くして、ワシントンの既存政治家やメディアと戦っている姿が有権者の目に映ればそれで良いのだから。統治に関心のない大統領こそは最強である。


 


〇 東アジア・大洋州


米中貿易交渉が佳境に入った。双方とも、3月1日の期限を過ぎてでも、何らかの合意を発表したいのではないか。中国側が政治面または政策面の譲歩を行う可能性はほとんどないが、対米貿易黒字削減など操作が可能な数字なら喜んで譲歩するだろう。トランプ氏も市場へのメッセージが必要だからだ。


という訳で、米中間で短期的、一時的、限定的な妥協が成立する可能性は十分あるだろう。しかし、それで米中貿易戦争が「打ち止め」には決してならない。2020年の大統領選に向け、トランプ氏は中国と、イランと、ベネズエラを最大限利用するはずだ。これから一年半、世界中の関係者が振り回されることだけは確実である。


 


〇 欧州・ロシア、中東


先週最も気になったニュースは14日にロシアのソチでロシア首相、トルコ大統領とイラン大統領が会合を持ったことだ。中身はシリア問題で、例のイドリブ県で先送りになっていた総攻撃の時期が議論されのだろう。米国が過早に撤退を発表してしまったので状況は一層複雑化したが、トルコがどこまでロシアを説得できるかがカギとなる。



▲写真 イランハッサンRouhaniの大統領(左)とプーチン大統領、トルコのRecep Tayyip Erdoganの大統領 出典:ロシア大統領府


 


〇 南北アメリカ


ベネズエラに対する国際的干渉が続いている。隣国コロンビアに米軍と大量の支援物資などを運び込んでいるというが、マドーロ現大統領も黙ってはいないだろう。それにしても、これを対外非干渉主義のSバノン元首席戦略官が聞いたら何と言うか。ベネズエラなどに関与することが米国の利益などと言うのは旧ネオコンの連中である。



▲写真 ニコラス・マドゥロ大統領(右)出典:Flickr; Cancillería del Ecuador


〇 インド亜大陸


特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:トランプ大統領 出典:Flickr; Gage Skidmore


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