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米ジャーナリズム著しい劣化

Japan In-depth / 2019年3月20日 8時40分

 


〇アジア


先週北朝鮮の外務次官が記者会見を開き、「米国の強盗のような姿勢は事態を明らかに危険にさせる」「米国は千載一遇の機会を逃した」「最高指導部が近く自らの決心を明らかにする」などと述べたが、翌日の北朝鮮メディアはこのニュースを一切報道していないらしい。


素直に読めば、北朝鮮は米国に強く再考を求め、それが駄目なら深刻な事態を招くと警告するが、米国との決定的な関係悪化は望んでいない、ということだろう。近く金委員長が第二回首脳会談後の行動計画を盛り込んだ公式声明を発表するらしいが、韓国メディアはこれを交渉局面を壊さないための「水位調節」と分析しているようだ。



▲写真 米朝会談の為にベトナム入りしたトランプ大統領、ポンペオ米国務長官、ボルトン米国家安全保障問題担当大統領補佐官 2019年2月27日 出典:twitter : @SecPompeo


それにしても、北朝鮮は困っているだろう。今更、核兵器廃棄に応ずる訳にもいかないし、かといってこれ以上の経済制裁は耐え難い。ここは中露と韓国から騙し騙し、かつ秘密裏に、経済支援を獲得していくしかないが、そんなにうまく行くだろうか。北朝鮮の暴発よりも、トランプ氏の変節の方が可能性が高いかもしれない。要注意だ。


 


〇欧州・ロシア


今週ロシア大統領がクリミアを訪問し、クリミア併合5周年を祝い、新しい発電所二か所の開所式に参加するという。あれからもう5年も経ってしまったのか。ちなみに、ここで使われる発電用タービンは独シーメンス社製だが、同社はそうした事実を知らなかったという。要するに経済制裁違反と言うことだが、ロシア側は否定しているそうだ。



 ▲写真 ロシアとのクリミア半島統一5周年記念コンサート 出典:ロシア大統領府


〇中東


14日夜のテルアビブに対するガザからのロケット弾攻撃に報復すべく、イスラエル軍は17日までにガザを実効支配するハマースの拠点約100カ所を空爆したという。被害はなかったとはいえ、ガザからのロケット弾攻撃は2014年以来初めてだそうだ。通常イスラエルの報復攻撃は容赦がないから、攻撃連鎖の可能性も懸念される。


そもそも中東では、どこかで和平の動きがあると、必ずといって良いほど、そうした和平プロセスを潰す動きが表面化する。これはアラブ、イスラエル双方とも得意の常套手段だから始末が悪い。今回もエジプトの仲介で停戦延長交渉が続いていたとの報道もあるから、これに反対するハマースの少数派が妨害に出た可能性もある。


 


〇南北アメリカ


米大統領が相変わらず炎上している。今週はニュージーランドでのモスク銃乱射事件で、トランプ氏が米国イスラム教徒への同情や白人至上主義者に対する非難の言葉を口にしなかったことが批判されている。ホワイトハウスは大統領が「白人至上主義者ではない」と発表したが、問題は白人至上主義者かどうかではなく、あの多弁な大統領自身が完全に沈黙していること自体なのだ。


 


〇インド亜大陸


特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:リポーターに囲まれるトランプ大統領 出典:Flickr; The White House


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