米大物記者2大紙の偏向批判
Japan In-depth / 2019年3月23日 18時0分
以上がコッペル記者の最近の発言だった。
コッペル記者は「ナイトライン」のアンカーとなる前はABCテレビの報道記者としてベトナム戦争やニクソン大統領辞任につながるウォーターゲート事件の報道でも数々のすぐれた実績をあげてきた。また「ナイトライン」では右でも左でもなく、保守でもリベラルでもない中立の立場を表明して、客観報道に徹したという定評がある。そうした実績の超ベテランのジャーナリストから「政権打倒の活動に走っている」と断じられたニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの両紙はその政治偏向があまりに顕著ということになる。
▲写真 インタビューを受けるトランプ大統領 出典:Flickr; The White House
確かに両紙とも、トランプ政権への態度は別にしても、伝統的に大統領選挙では論調としては「社説」で必ず、民主党候補への支持を表明する。また記者や編集者の間でも民主党支持を公然と明らかにしている人たちが大多数となっている。このため民主党が政権を握るときは、政権入りする記者たちも少なくない。共和党政権になれば、元のメディアに戻るわけだ。
だからアメリカの大手メディアは伝統的に民主党支持が多いのだが、いまのトランプ大統領に対する攻撃のキャンペーンはその伝統をはるかに越えて、異様なほど激しくなっている。そんなアメリカのメディア界の現状をコッペル記者がニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストという代表的なエリート新聞に的をしぼって批判的に論評したわけだ。その論評は「主要メディアはアメリカ国民の敵だ」とまで断言するトランプ大統領の主張にもいくぶんの支援を与えたともいえそうだ。あるいは両新聞の偏向がそれほどひどい、ということなのかもしれない。
トップ写真:ニューヨークタイムズ本社 出典:flickr : Joe Shlabotnik
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