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伝説の労働運動活動家半生記

Japan In-depth / 2019年6月11日 18時0分

「いじめ、脅迫、左遷、暴行、盗聴——平成最大の『言論弾圧事件』の真実を明かす」


「機関士に憧れた少年から『革マル派』最高幹部、JR東日本『影の社長』へ」


「松崎明は日本の労働運動が燃え上がった戦後昭和で、もっとも先鋭的で過激な活動を繰り広げた組合の闘士として当局の合理化(リストラ)に猛然と反発、『鬼の動労』の象徴的存在となった。しかし中曽根政権が進めた国鉄の分割・民営化に、組織を挙げて賛成に回り、大転換の先頭に立つ」


「松崎は『国鉄改革』の最大の功績者のひとりとなったのだ。だが、彼にはもうひとつの顔があった。非公然部隊を組織し、陰惨な“内ゲバ”で数々の殺人・傷害事件を起こしてきた新左翼組織『革マル派』の幹部でもあったのだ」


以上のような記述からも松崎氏がいかに複雑な活動家だったかがわかるだろう。


同書の著者の牧氏は日本経済新聞の副社長やテレビ大阪の会長を務めたマスコミ界の大物である。だが本来は敏腕の新聞記者で東京での事件報道やベトナムでの戦争報道の実績があり、新聞とテレビの経営陣を退いた後にまた記者活動を再開したという異色の経歴の持ち主である。


牧氏はこの数年に『サイゴンの火焔樹――もうひとつのベトナム戦争』、『「安南王国」の夢――ベトナム独立を支援した日本人』、『不屈の春雷――十河信二とその時代(上、下)』(すべてウェッジ),『昭和解体——国鉄分割・民営化30年目の真実』(講談社)といういずれも長編で骨太のノンフィクション単行本を出してきた。


今回の書も平成時代の特異な一面を知るには貴重な材料だといえる。


 


トップ写真:『暴君 新左翼・松崎明に支配されたJR秘史』 


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