「国際薬物乱用・不正取引防止デー」悪意感じる国の取組み
Japan In-depth / 2019年7月12日 11時0分
『私の息子は薬物依存症です。現在は、回復施設や自助グループに繋がり回復し、社会復帰を遂げ一市民として就労し納税の義務も果たしています。私自身も一時は子供を殺してしまいかねないと追いつめられましたが、勇気をもって薬物の相談を受け付けてくれる機関に連絡し、適切な家族支援に繋がることができたお陰で、息子も自分も薬物依存症という病気の苦しみから解放されることができました。
もしあの時このようなポスターを見かけていたら、絶望しか生まれず今の私たちの穏やかでかつ国民の義務を果たせるような生活はなかったでしょう。違法薬物を使ったら、即私たちの生活には破滅しかないというのは、あまりに私たちの命が軽視されている気がします。』
『薬物依存症は、回復できる病気ということが厚生労働省のホームページにも書かれています。また、国内にも世界にも有名・無名に関わらず、回復者は多数現れています。
にもかかわらず、「薬物乱用の行き先には破滅しかない」といった誤った情報のすりこみを、国が国費を使ってポスターまで作成し、回復の希望の灯を吹き消し、絶望しか与えない取組みには、薬物依存症の家族として大きな悲しみを感じます例え、薬物乱用という間違った手段を用いたとしても、そこから救い出されるチャンスを与えて頂きたいと思います。
私たちは、数少ないチャンスをものにし、大切な家族の回復を掴むことができました。そしてより多くの人達に「破滅ではない。回復はある。」ということを伝えていきたいと願い活動しています。
国は、私たちの想いを踏みにじらず、同じ方向を見て、多くの方々に支援の手が届くようお力を貸して頂きたいと思います。』
『私も薬物依存症の家族です。初めて息子が使用した事実を知った時は地獄に真っ逆さまに落ちていく、絶望感でいっぱいでした。家族会支援の方々や自助グループを知り約10年が経ちます。
今は、天国です。幸せです。これは本当の話です。こんなことが、あるんです。新しい角度から薬物依存症の事を、たくさんの人に知って頂けたらと思います。』
こうして薬物乱用の問題を抱えるご家族も、バッシングを恐れず少しずつ声をあげ始めている。ブログも開設されているので、是非こちらも応援してあげて欲しい。
Today not someday
Not Alone
最後に、ある薬物依存のご家族が、今後の国の方針転換へ期待をこめて、今年のポスターに対し、新しいバージョンを作成して送ってくれた。これには思わず笑ってしまったが、なんと明るく「抜けだそう!」と思える前向きなポスターではないか!
▲画像
薬物乱用に苦しむ当事者、家族の声を受け止め、「破滅」ではなく「回復」や「再起」への道を示して欲しいと願う。国は、そろそろ「ダメ絶対」では効果があがらないことを認め、方向転換をする時期に来ているのではないだろうか。
【訂正】2019年7月12日
本記事(初掲載日2019年7月12日)の下記一文を削除いたしました。
「こんな片手落ちの仕事ぶりがあるだろうか?」
トップ写真:アントニオ・グテーレス国連事務総長 出典:Flickr; Chatham House
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