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日本でタイ反体制活動家襲撃

Japan In-depth / 2019年8月15日 23時0分

 


・タイ政府は関与を完全に否定


 


このパビン氏の事件が国際社会で報じられたことに関してタイのプラユット首相は8月6日、記者会見で「パビン氏の襲撃事件は残念なことだが、政府は一切関与していない。彼は日本で襲われたてタイが関与していると非難しているようだが一体誰がそんなことをするというのだ。私ならたぶんしないだろう。いやたぶんでなく、絶対に過去も将来もそんなことはやらない」とタイ政府や治安当局と事件との関連を否定した。


 


このプラユット首相の発言に対しパビン氏は「どこの政府も襲撃者を外国にまで派遣して事件を起こしたことを認める訳がない」と反論している。もっともパビン氏側にしても「政府関与の証拠が現時点であるわけではない」としており、日本の警察による捜査結果を待っているのが現状という。



写真)プラユット首相


出典)ロシア大統領府


 


・相次ぐ海外在住の活動家の受難


 


日本で襲撃されたパビン氏のケースだけでなく、このところタイの軍政や王政への批判活動を続けていたタイ人活動家がタイ国内外で襲撃されたり、行方不明になったりする事件が相次いでいる。


 


2019年6月28日、バンコク市内で民主化運動活動家のシラウィット・セリティワット氏(27)が正体不明の男性4人組に襲われ、頭部などを棒のようなもので激しく殴られて鼻の骨を折るなど重傷を負った。シラウィット氏への暴行は6月2日に続く2回目だったと人権団体は指摘、警察に厳正な捜査を求めている。


 


またそれに先立つ5月8日にはベトナムで軍政・王政批判の言論活動中だったチュチープ・チワスット氏、シアム・ティラウィット氏、クリシャナ・タプチャイ氏ら3人が不法入国、資格外活動などの容疑でベトナム当局に身柄を拘束され、タイ当局者に身柄を引き渡された後行方不明となっていることが国際的人権団体「アムネスティ・インターナショナル」などの調査でわかった。


 


さらにラオスに事実上の亡命をしてインターネットなどで軍政批判を繰り返していたスラチャイ・セーダーン氏(78)、グライデート・ルールート氏(46)、チャチャル・ブッパワン(愛称プーチャナ)氏(56)の3人が2018年12月12日以降行方不明となっていた事案で、同月27日、29日にラオス・タイ国境のメコン川で相次いで発見された身元不明の2人の男性の遺体がDNA鑑定の結果、グライデート氏とプーチャナ氏であることが判明した。スラチャイ氏の行方は依然として不明で、安否が気遣われている。


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