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米が見捨てたクルド同盟勢力

Japan In-depth / 2019年10月15日 11時0分


▲写真 クルド人の民兵組織“ペシャメルガ”の兵士たち 出典:flickr : Kurdishstruggle


おいおい、冗談じゃないぜ。そもそもトルコはクルド人を殺さない約束などしていない。一体何を信じたのか。トランプ氏は終わりなき戦争を止めるため、トルコの新たな戦争を黙認、米国に最も忠実なシリア系クルド人同盟勢力を事実上「見捨てた」のだ。クルド人に起きたことは他の場所の他の米国の同盟国にも起きるのでは?今週の日英コラムのテーマはこれである。


 


〇 アジア


この原稿を書いていたら、韓国のタマネギ法相が突然辞任を表明した。意外に「脆かったなぁ」というのが率直な印象だ。それにしても韓国の「進歩派」を名乗る人々がやっていることは「保守派」と何ら変わらない。これでは韓国一般庶民が浮かばれないではないか。ただ、これで文在寅政権の「終わりの始まり」と即断するのは時期尚早ではなかろうか。古今東西、ポピュリスト政権を甘く見てはいけないと思う。


 


〇 欧州・ロシア


珍しく、今回はポーランドを取り上げる。13日開票の下院選挙の出口調査では、愛国主義・強権政治の保守与党「法と正義」が全得票数の43.6%を獲得する見通し、中道系「市民プラットフォーム」などからなる野党「市民連立」は27.4%に止まるという。


欧州では数年前まで民族主義・大衆迎合主義政党の台頭が強く懸念されていたが、最近ではその種の政党が意外に伸び悩んでいるとも指摘されていた。その意味で、ポーランドはあくまで例外なのか、逆に今回の結果が欧州ナショナリズム、ポピュリズムの潮流を再び拡大するのか気になるところだ。前者であることを祈るしかない。


 


〇 中東


「目には目を」は確かハンムラビ法典の一節だったか。10月11日に紅海で起きたイランタンカーの爆発炎上事件について、イランは「ミサイル2発による攻撃だった」としつつも、サウジアラビアを直接非難はしていない。一方、イランメディアがサウジがやったとの噂を流していることも事実のようだ。これって、6月の日本などのタンカーに対する機雷攻撃の際の状況とほとんど同じではないか。


どうやら、これはサウジとイランの「意地の張り合い」の一環なのだろう。サウジは自分からは仕掛けないが、やられたら必ずやり返す。黙っていればイランが図に乗るだけだから、報復は絶対必要なのだ。「目には目を」がルールだが、「心臓には心臓を」とならないことを祈るしかない。


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