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尾道空き家再生プロジェクト(上)立役者は主婦

Japan In-depth / 2019年10月21日 18時19分

建築的な価値はあまりなかったが、ショーウインドなど元洋品店としてレトロな面影が残っていた。このまま解体されれば、駐車場にでもなるだけだ。それなら買い取って付加価値をつけよう。豊田は決意した。


異彩を放ったのは、再生の手法だ。「再生には、多くの人にかかわってもらいました。建築塾の『ワークショップ』にしました。1回1000円ぐらいの参加費もとりました。大工さんや左官屋さんなどのプロにやり方を教えてもらえるのです。楽しみながら、みんなでつくりあげました」。


「ボロボロになっていた柱や梁、屋根の補修や取り換えは、プロがやります。ただ、家の修復には、素人ができることもたくさんあるのです。みんなでワイワイし話しながら家を修繕しました。資材は廃材や古い材料を使いました。そうすると、建築費もぐっと安くなります」。


「子連れママの井戸端サロン・北村洋品店」は2009年2月にオープンした。再生には100人以上がかかわり、結局、古い空き家が「みんなの家」に生まれ変わった。



▲写真 子連れママの井戸端サロン・北村洋品店 出典:著者提供


「空き家の再生のプロセスを楽しむのが大事です。再生の作業を通して尾道のまちや建物の魅力を再び発見したり、移住者と地元の人が一緒に作業をして助け合うことで、自然につながりができます。市民を巻き込んで、改修作業を楽しみながら取り組むイベントを開催しました。空き家は活用できるという実感を味わってほしい」。


楽しみながら空き家を再生するのが、豊田のモットーだ。「空き家再生は私にとっては工作の延長です」


(下へつづく。全2回)


トップ写真:尾道市 出典:著者提供


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