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改めて考えたい皇室と軍の絆

Japan In-depth / 2019年10月25日 18時0分

ちなみに両王子の父親であるチャールズ皇太子も、ケンブリッジ大学在学中に英空軍でパイロットとしての訓練を受け、その後英海軍、空軍で約5年の軍務に就いている。皇太子の弟であるアンドリュー王子、エドワード王子も(すなわちエリザベス女王の3人の息子すべてが)軍務を経験している(もっともエドワード王子は海兵隊の訓練期間中にドロップアウトし、少なからぬ批判を浴びた。王族であっても、軍務に就く以上、中途半端は許されないとの厳しさが窺える)。



▲写真 軍服のチャールズ皇太子 出典:英国王室公式サイト


なおエリザベス女王自身も、第二次大戦末期の王女時代に英国女子国防軍に入隊し、軍用車両の整備や運転、弾薬管理などの現場任務に当たっている。


翻って日本の状況はどうか。戦前は、皇族が軍務に就くことが当たり前だった。ところが第二次大戦後、新憲法の「平和主義」の下、皇室と軍の絆は絶たれ、以来そのままとなっている。


しかし、危険で邪悪な勢力が跡を絶たない以上、「国民の幸せと世界の平和」を軍事面で確保する自衛隊と「日本国の象徴」たる天皇および皇室の絆が不自然に絶たれたままでよいはずがない。


「平和への願い」と「実力による平和の確保」は不可分である。天皇に前者の宣明のみを求め、後者との関わりを認めない状態は国として健全ではない。


ロイヤル・ファミリーと軍との関わりの形は、英国モデルが唯一のものではないだろう。しかし皇位継承者たちが、心身の鍛錬の意味も込めて軍務に就く道を頭から塞いでしまうのはおかしい。


イギリス王室は、王位継承者たちが文武両道にいそしむことを今も伝統としている。日本も敗戦とその後遺症がなければ、同様の道を歩み続けたはずである。皇室と自衛隊の関係を新天皇即位にまつわる諸行事の機会に考え直してみたい。


トップ写真:即位礼正殿の儀 出典:首相官邸


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