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故郷創世塾の熱気 「地域再生の神様」豊重哲郎氏 下

Japan In-depth / 2019年11月25日 10時58分

「先人が残してくれた森林という資源が足元には眠っていたのです。水害になっても、少しでも被害を少なくするためには、山を放置してはいけないと痛感しました。村では『山を守ろう』という考えが浸透しました」


山形県最上町長の高橋重美も塾生として入った。高橋は15年春、保育料の完全無料化を実現した。豪雪期が過ぎた3月中旬から、道路の雪を町民の協力で処分し、年間の排雪費の縮減に努めた。


少しでも、町のお金を浮かせて、保育料に充てる。そんな意識づくりを住民の間に浸透させた。


「町全体が隣の子どもを育てる意気込みで、『子育て王国』にしたい。子どもの成長は学校だけでなく、地域も大切だ。地域のみんなが子どもたちを小さい時から可愛がるのが大事だ。子どもたちが大いに勉強して、いずれは最上町に戻ってきてほしい」


「子育て王国」という明確なビジョンは〈やねだん〉精神が原点だという。高橋は「街づくりの主役は、行政でなく、町民だ。町民が誇りをもってこそ、地域は再生する。『ないもの』ではなく、『あるもの』を生かして頑張りたい。みんなが頑張る『全員野球』の精神を〈やねだん〉から学んだ」と話す。自ら塾生だったわけだが、その後、これまで町の職員を送り込んでいる。今回の塾生たちは、故郷創世塾を終えた後、地域に戻って、地域の再生に汗を流す。


豊重が汗だくで人材育成に熱中している。その思いが火種となって、全国に伝播しつつある。


(敬称略)


(全2回。上はこちら)


トップ写真:故郷創世塾で塾生に講義を行う豊重氏 出典:著者提供


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