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中曽根元首相の戦略的思想

Japan In-depth / 2019年12月3日 19時16分

筆者にとってより関心が高いのは貿易交渉の行方だが、こちらの方も大きな進展は期待できない。トランプ氏は対外的に無視しようと努めているが、弾劾プロセスには関心大ありのはずだ。中国はその足元を見て、早期に米側譲歩を勝ち取ろうと必死だが、そう簡単に行くとは思えない。仮に合意しても一時的、表面的、限定的なものだ。


 


〇 欧州・ロシア


メルケル独首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)の連立パートナー社会民主党(SPD)の党首選決選投票で、CDUとの連立に批判的な新執行部が選ばれた。これに対しメルケル首相は、「SPDと連立条件の再交渉は行わない、これが受け入れられないなら、SPDは連立を離脱すれば良い」と語った。おいおい、これは深刻だぞ。


CDUとSPDの連立解消はドイツの政局を流動化させかねない。EU中心主義を採るドイツの政治的安定が害されれば、フランスとの連携にも悪影響を及ぼしかねず、最終的にEU全体が不安定化するかもしれない。オオカミ少年をやる気はないが、来年以降もドイツ内政は欧州で最も重要な注目点であり続けるだろう。



▲写真 IAA 2019でのメルケル首相(中央) 出典:Wikimedia Commons; Johannes Maximilian


 


〇 中東


先週ロンドン橋付近で起きた死傷事件で「イスラム国」(IS)は犯行声明を発表したという。但し、事件が本当にISの仕業かは不明、専門家によれば信憑性は低いという。日本のテロ専門家も最近ISの活動は低調だと指摘していたが、問題はISの仕業かどうかではなく、誰であれ、何時でも、何処でも、この種の行為は起こるという現実だ。


 


〇 南北アメリカ


元FBI女性弁護士が2年前に恋人と行ったトランプ氏批判チャットにつき最近トランプ氏が下品な批判を再開。これに同弁護士が公然と反論したため、ワシントンではちょっとした騒ぎになっている。どうでもいいような話だが、こうしたことが今米国では日常茶飯事のように起きている。米国内政の劣化を象徴するようなエピソードだ。


 


〇 インド亜大陸


先週の日印2+2会合を受け、両国は初の共同戦闘機訓練を来年日本で実施するという。印空軍からは主力戦闘機スホイ30MKIが参加、自衛隊が共同で戦闘機訓練を行うのは4か国目となるそうだ。共同訓練をやっても、将来日印空軍が一緒に戦う可能性は低いだろうが、両国の念頭にあるのは勿論、中国だろう。


どうやら日印防衛協力は新たな段階に入りつつあるようだ。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:ロナルド・レーガン元大統領と中曽根康弘元首相 出典:Wikimedia Commons(パブリックドメイン)


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