徘徊見守り大牟田方式が注目
Japan In-depth / 2019年12月6日 12時15分
上述した「愛情ねっと」も、その一つだ。さらに、注目すべきは、住民が日常的に、模擬訓練を行っている点である。
その訓練とは至ってシンプルだ。1人が「行方不明者」の役になり、市内を徒歩や電車で動く。通りかかった住民が声をかける。こうした訓練は、2004年にある校区で始まり、10年には全校区に拡大した。昨年は約2600人が参加している。こうした日常の訓練こそが、地域全体での見守りにつながる。
▲写真 模擬訓練の様子 提供:大牟田市保健福祉部
その取り組みが今、花開いている。「困っている人に声をかけやすくなった」と評判上々だ。
全国では、認知症による行方不明者が深刻な問題になっている。去年は、前年比1064人増の1万6927人と過去最高を更新した。2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると推計されている。それだけに対策は急務だ。「大牟田方式」に関しては、全国各地から視察が相次ぐ。
大牟田市は日本有数の炭鉱の街として栄え、人口は昭和30年代には20万人を超えていた。しかし、人口は減少の一途をたどり、現在では12万人を下回り、高齢化率も36%を超える。「全国よりも、高齢化が20年先に進んでいる」状況という。課題が山積する状況下で、認知症対策では先手を打った形だ。
決して派手な政策ではない。ただ、認知症になっても、住み慣れた家や地域で安心して暮らしたい。そんなまちづくりこそが今、求められている。大牟田市は課題先進地と言えよう。
トップ写真:訓練の様子 提供:大牟田市保健福祉部
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
認知症とともに生きる共創のまちづくり条例の研修会を開催
PR TIMES / 2024年7月1日 18時15分
-
10万円以上差がつくことも!「知っていると大違い」介護にまつわる支援やサービス
ハルメク365 / 2024年6月27日 21時0分
-
地方の生活コストは本当に安いのか? - FPが地方に移り住んで感じたこと 第145回 困ったことがあったら自治体の無料相談へ
マイナビニュース / 2024年6月26日 11時0分
-
大塚製薬株式会社と連携した熱中症対策事業
PR TIMES / 2024年6月25日 10時15分
-
【東京都板橋区】株式会社東急コミュニティーと地域住民等の見守り・地域づくりに関する協定を締結!
PR TIMES / 2024年6月13日 10時0分
ランキング
-
1鹿児島県警の野川明輝本部長を不起訴…不祥事の隠蔽疑惑で刑事告発
読売新聞 / 2024年7月5日 22時42分
-
2生活「苦しい」6割=平均所得3.9%減―厚労省
時事通信 / 2024年7月5日 19時33分
-
3JR常磐線で死亡事故 60代の男性が電車の下に入り込む
福島中央テレビニュース / 2024年7月6日 6時12分
-
4「お前臭いねん」洗濯機に同僚の50代男性を入れて回した疑いで30代男2人逮捕 男性は「過去にも暴行を受けていた」と話す
MBSニュース / 2024年7月5日 19時40分
-
5万博会場建設作業中に長さ11mの鋼材8枚落下、けが人なし タイプAの建設現場
産経ニュース / 2024年7月5日 23時1分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)