「オリ・パラ後の景気後退に備えよ」Japan In-depth編集長 安倍宏行氏
Japan In-depth / 2020年1月7日 11時25分
安倍氏はこの「長期政権のたるみ」に触れた上で「国民が与野党の政策を比較し、今の(与党の政策の)ままでいいのか、それとも変えるべきなのか、日々考える必要がある」と述べた。
選挙の際、野党はどうしても数合わせや選挙区事情など優先しがちだ。しかし、細川氏は「安倍政権のどの点に国民は満足していないか考えて政策を出していけば、野党にもそれなりの勝ち目はあると思う」と述べた。
安倍氏は「野党も自分達はこういう政策を推進していくんだ、ということを国民にアピールしないと、有権者側は違いがわからない。(きちんとアピールをしなければ)だったら現状でいいじゃないか、となってしまう。果たしてそれで5年後、10年後、いいのか。」と野党の現状に危機感を示した。
海外に目を向けると、11月には米大統領選、4月には韓国大統領選がある。こうした国際政治の大きな動きは日本にどう影響を及ぼすのだろうか。米中の対立はイデオロギーの対立であるため今後も継続する上、朝鮮半島の核の脅威もすぐには解決しない。安倍氏は「日本がどういう外交をとっていくのか、非常に難しい舵取りが要求される」と述べた。
オリンピック・パラリンピックに浮かれ、国民的に内向きにしか関心が向かないということは多分にあるだろう。細川氏は国民に対し「色々な情報に接し、日本の外を見てほしい」と強調した。安倍氏は年末、日中韓の首相が会談したことに触れた。その際、北朝鮮に対して強いメッセージを出せなかった。確かに中国という巨大市場は無視できず、軍事力を行使できない日本はトランプ氏のように強気な態度はとれない。しかし、アメリカの同盟国であることは間違いない。安倍氏はこう述べた上で、「中国とアメリカとの間でどうバランスを取っていくのかという問題がある。日本は綱渡りのような外交を要求されていることを日本人は認識する必要がある」との考えを強調した。
細川氏によると、安倍政権の外交は高く評価されるわけではないが、いわばギリギリのところを死守してきたという。一方で国内問題においては手を付けられていない問題もある。細川氏は、「自分達の生活だけを考えがちだが、もう少し後の世代への視点を持つ必要がある」と述べた。
最後に細川氏は、「2020年はオリパラにうかれず、内政外政に引き続き厳しい目を向け続けることが重要だ。この番組では本年もこうした視点を大事に情報提供を行い、関心のきっかけをつかんで頂きたい。」と訴えた。
(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2020年1月4日放送の要約です)
「細川珠生のモーニングトーク」
ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分
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