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米大統領選の行方 アイオワ州党員集会

Japan In-depth / 2020年2月6日 7時8分

 


 さて、本題であるアイオワ州党員集会に移ろう。そもそも、米大統領選挙は11月まで続く長丁場、アイオワは人口300万程度、全米30位の小州だから、今回の結果で大勢が決まることはない。一方、今回の結果については、4日夕刻時点でも集計トラブルで公式発表がない。されば、現時点での個人的な予測を書くしかなかろう。



写真)アイオワ州党員集会ロゴ


出典)Iowa democratic party


 


今回もある程度の予想は可能だった。アイオワではサンダースが強く、バイデンは伸び悩んでいる。もしバイデンがサンダースに次いで二位になれば、バイデンにもチャンスはあるが、逆に三位以下になれば勢いを失う、というのが大方の下馬評だ。三位以下にでもなれば、バイデンを推す民主党の既存指導部にとっては悪夢だろう。


 


 個人的には、若いブティジェージの健闘に注目している。1970年代以来、民主党大統領候補で勝ったのは若く、ワシントンとは縁のない、新星候補ばかりだと彼は訴えていた。確かに、カーター、クリントン、オバマはそうだったが、だからといってブティジェージがそうなる保証は今のところない。アイオワについては来週詳しく書こう。



写真)ブティジェージ氏


出典)Frickr: Gage Skidmore


 


 


〇アジア


 


 フランスでアジア系に対する人種差別的風潮が高まっているそうだ。SNS上では「中国人(アジア人)の受け入れを拒否し、強制送還しろ」といったものまであるという。我々だってフランス人とドイツ人の違いは見た目では分からない。これも1930年代に似てはいないだろうか。実に嫌な時代になったものだ。


 


〇欧州・ロシア


 


 英国の首相が吠えている。EU離脱後、年末までは従来と同様の「移行期間」となるが、ジョンソン首相が望むEUとの自由貿易協定(FTA)締結は容易ではなさそうだ。英国は関税ゼロを維持しつつ、環境など厳しいEU規制を緩和・撤廃したいのだろうが、EU側がそれを簡単に飲むとは思えない。英国の苦境は続くだろう。


 


〇中東


 


 3日、トルコ軍がシリアのイドリブ県でアサド政権軍と交戦し、双方に数十人の死傷者が出たようだ。最近では最大規模の交戦らしく、今後も続く可能性が高い。エルドアン首相は「沈黙するわけにはいかない。今後も報復攻撃を続ける」と強気だ。トルコはつい最近リビア内戦にも介入している。戦線を広げ過ぎているではないか、心配だ。


 


〇南北アメリカ


 


 今週からアイオワ党員集会、ニューハンプシャー予備選挙など、大統領選挙戦争が本格化する。一方、大統領の弾劾裁判は、何事もなく(つまりボルトン安全保障担当補佐官の証言もなく)、淡々と無罪評決が出る見込みだ。誰もが「おかしい」と思っているのに「有罪にはできない」もどかしさすら感じない、実に不思議な審判である。


 


〇インド亜大陸


 


 特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは来週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


 


トップ写真)Iowa state fair 2019で大統領候補者スピーチが行われた際の観客の様子


出典)Flickr: Phil Roeder


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