「新型肺炎対策遅れで市民怒り心頭」”民主化の女神”
Japan In-depth / 2020年2月10日 18時0分
そんな現状を語るチョウ氏は、去年8月に警察に反政府活動が理由で逮捕され現在仮釈放中である。週二回の警察署への経過報告、夜間外出禁止に加え、香港から出境禁止などの制限があるという。今回の番組のようにテレビ電話やSNS、インターネットで海外に向けて発信は可能だが、裁判が終わるまで実際にチェンさん自身が海外に行って香港の現状を伝える役割を果たすことができないのが一番苦痛だと述べた。
ゲストのジェイソンさんも一度香港に帰国し反政府活動に参加した際に逮捕され、3ヶ月間日本に帰ってこれなかった経験を持つ。日本にいる香港人留学生の中には「日本で団体に所属し活動する学生」や、「個別に香港に入ってバックアップする香港人も何人かいる」と述べた。
・新型ウィルスの影響
さらに今問題となっているのは新型コロナウイルスへの香港政府の対応だ。チョウ氏は、対策の遅れにより香港市民の怒りが増幅され、今後の選挙への影響は必至だと述べた。
香港は中国と隣接しているにも関わらず、未だ毎日何万人という人が中国大陸から香港に入境している。入境する際に武漢に滞在していたかなどの質問用紙への記入を実施しているがそれだけでは防ぎきれないのではないか?とチョウ氏は指摘した。このような緊急事態への対応の悪さから香港では医療関係者によって2月3日から5日間、3000人から5000人という大規模ストライキが行われた。
写真)マスクが売り切れたドラッグストア前の市民(2020年1月30日)
出典)flickr: Studio Incendo
日本では次第に香港民主化デモの報道は途絶え、日本人は香港のこと忘れかけている。そして日本の報道の仕方も間違っているのではないか、と実際に香港を訪れたサヘル・ローズさんは指摘し、「どこで何が起きているかという細かい説明がなく、香港全部が危険というイメージが伝わってしまっている。」、「もっと香港の強さと事実を伝えてほしい」と述べ、実際に聞いた民間の声を紹介した。
コロナウイルスによって民間の政府に対する不満がさらに倍増したが、現在はデモは一時中断しているという。しかしこの新型ウイルス問題が沈静化したら、反政府活動は今までよりも大規模になるのではないかとチョウ氏は予測した。
・習近平国家主席の訪日
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