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新型肺炎で中国経済成長鈍化

Japan In-depth / 2020年2月11日 18時0分

一方、米国とハワイ王国との関係も微妙だ。1893年、ハワイ王国在住の米国人を中心とする集団がクーデターを敢行、160人の米海兵隊員も投入され王国は崩壊した。その後多くの流血事件を経て、1898年、遂に米国はハワイを併合してしまう。米本土のアメリカ原住民問題と同様、ハワイには未解決の微妙な問題が残っている。


こうした日本とハワイ王国の関係については今週の産経新聞とJapanTimesに和文と英文のコラムにそれぞれ書いたので、お時間があればご一読願いたい。


 


〇 アジア


新型ウイルス関連では、最近中国で共産党指導部に対する批判が高まっているというニュースばかりが流れている。確かに、春節の大宴会を止めなかった武漢市の対応は問題だが、医療環境の不備などによる院内感染だって大宴会以上に重大な問題だ。どれか一つが改まれば直るという訳ではないところに中国の巨大な闇がある。


新型ウイルス以外では、タイ東北部で現役の兵士が銃を乱射した事件に驚いた。容疑者の男は射殺されたが、犯行の動機は「個人的な問題」だったという。米国ならともかく、あのタイで兵士が乱射を始めたら収拾がつかなくなる。この兵士個人の個別の問題であることを祈るしかない。


 


〇 欧州・ロシア


欧州で気になる選挙があった。8日のアイルランド総選挙で左派民族主義政党シン・フェイン党が第1順位投票で首位に立ったという。シン・フェインといえば一昔前の極左「テロリスト」政党ではないか。EUとの統合に懐疑的な女性党首は「二大政党制は終わり、他の政党と手を組んで連立政権樹立を目指す」と述べたそうだ。



▲写真  総選挙での勝利を喜ぶシン・フェイン党のメンバー(2020年2月10日)出典:Mary Lou Mcdonald (シン・フェイン党党首)twitter


スコットランド独立を唱えるスコットランド民族党(SNP)の台頭と同じ現象がアイルランドでも起きた以上、これらは決して偶然ではなかろう。英国はEU離脱交渉を進めるのだろうが、その前に、そもそもスコットランドや北アイルランドを繋ぎ留めておけるのか?英国ジョンソン政権の苦境はまだまだ続きそうだ。



▲写真 ボリス・ジョンソン英首相(2020年1月30日 英首相官邸)出典: Boris Johnson twitter


 


〇 中東


在イスラエル米国大使が、最近のイスラエルによる西岸入植地併合の動きを批判し、そのような動きは米国の「新中東和平案」を危うくするとしてイスラエル側に警告したと報じられた。しかし、何を今更、という感じもする。そもそも、イスラエル強硬派の動きを煽ったのはトランプ政権ではなかったのか。天に唾する発言である。


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