1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

東京都コロナ対応「見える化」の凄さ 東京都長期ビジョンを読み解く!その86

Japan In-depth / 2020年3月23日 14時38分


 【出典】「新型コロナウイルス感染症対策サイト」


 


Code for Japanとともに進めたそうだ。大手メディアの報道ではどうしてもセンセーショナルに報道される。煽っていないつもりでも、一部ニュースを占有し、その状況が続けば、視聴者は莫大な情報にさらされることになり、結果、不安を感じるのは普通のことである。


 


だからこそ、数字や事実にもとづく概観、その全体感が大事になってくる。ニュースを見ていると、日本は大変なことになっている(実際そうなっている面もある)が、この数字を見ると少しは冷静に捉えられるのではないか。


 


 


このデータはコールセンター相談件数、検査実績、都営地下鉄の利用者数などのデータ、いわゆる「オープンデータ」を集め、処理したことによる視覚化であり、とても分かりやすい。


 


補足しておくと、オープンデータ(Open Data)の定義は「特定のデータが、一切の著作権、特許などの制御メカニズムの制限なしで、全ての人が望むように利用・再掲載できるような形で入手できるデータ」ということ。特に政府系データを中心とした社会のデータの活用がブームになっていて、世界各地の政府がオープンデータのサイトを立ち上げている。この背景に、ブロードバンドが普及し、端末の能力向上・多様化が進んで、誰もが容易に大量なデータを扱える環境になったことがある。政府の政策等に関して十分な分析、判断を行うことが可能になったのを最大限に活用している。


 


陽性患者数は以下のようになる。




【出典】「新型コロナウイルス感染症対策サイト」


 


なんとも推移が分かりやすい。


 


ソースコードも一般に利用できる形で公開されている。全国の自治体が同様の取り組みを行うことも可能となる。しかも、上記図に「オープンデータを入手」とあるようにデータをダウンロードして入手もできる。


 


ソースコードを公開し、他のサイトとの「オープンな関係」を先導していったのは、さすがである。こうした地道な行動がメディアでのギャップを埋め、住民のリテラシーを育むことになる。


 


■インフルエンザで本日25人死亡ってやらないよね?


 


新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 「新型コロナウイルス感染症対策の見解」では、「広東省からの 2020 年 2 月 20 日時点の報告では、 重症者 125 名のうち、軽快し退院したものが 26.4%、状態が回復しつつある者が 46.4%」ということが発表された。そういう状況である。


 


さて、インフルエンザについても触れておこう。


 


・インフルエンザ(influenza)は、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であるが、「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」


・インフルエンザは、いまだ人類に残されている最大級の疫病


・インフルエンザに感染している人の咳やくしゃみ、会話の時に空気中に拡散されたウイルスを、鼻腔や気管など気道に吸入することで感染


 


インフルエンザで高齢者を中心に多くの方が死亡している。その数は3000人を超える。


 



【参照】厚労省データ


https://www.mhlw.go.jp/content/000599026.pdf


 


しかし、ニュースでは「インフルエンザで25人死亡!」速報なんてやることはないだろう。インフルエンザと大して変わらないのに、メディアの報道、SNSでの増幅されることで我々の社会は大きく影響を受けている。様々な人が印象でものを語り、医療者や行政関係者はリスクを重視するため、どうしても過敏になる。


 


そうやって皆の不安が増幅されていく、まさに「不安の政治」を我々は目にしているといえる。だからこそ正しく情報を見る、SNSでのコメントや感情論をあおるニュースに対してリテラシーを持ちたいものだ。


 


トップ画像出典Coronavirus パンデミック アウトブレイク(イメージ)


 


 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください