日本コロナ検査不足で感染爆発か
Japan In-depth / 2020年4月3日 11時0分
確かに感染者のできるだけ多くを症状が出る前の早い時期から探知してしまうことは感染者の全体の広がりを防ぐうえでは重要だろう。だからトランプ政権も検査の増大に力を入れる。同大統領は30日の会見では米国で所要時間わずか5分ですみ、結果の判明も2日ほどですむという新式の検査方法が開発された、と熱をこめて報告していた。
新型コロナウイルスの検査技術ではそれまでに韓国が効率を高めていた。3月下旬までに合計で30万人に対する検査を実施したと言明し、アメリカよりずっと先をいっていると豪語していた。だがアメリカはその韓国を追い抜いたというのだった。
この点、日本は3月末までの時点でも国内で実施した新型コロナウイルス感染の検査は合計約5万6千人に対してだった。韓国よりも、アメリカよりもずっと少ない。日本より総人口の少ないドイツでさえ、16万7千人がすでに検査を受けたという。
世界各国のいまの新型コロナウイルス検査結果を日本経済新聞4月2日朝刊の記事がかなり詳しく報道していた。その報道によると、日本の検査数は人口100万あたりの検査回数では世界第11位とされていた。
日本政府の発表では日本には新型コロナウイルスの検査を一日に計9000件、実施する能力があるという。この数字はアメリカでは一日10万、韓国でも数万とされ、日本をはるかに上回っている。
日本のこうした検査の少なさがすでに存在する多数の感染者を実際にまた探知していないだけの状態においたまま、という危険性がいまや十二分にある。
まして外出禁止令が発せられ、社会での他者との距離の保持(ソーシャル・ディスタンシング)が堅持されるアメリカとは異なり、日本でのまだまだ緩やかな自粛の状態は、これまで表面に出なかった多数の感染者がどっと発覚するという危険を感じさせるのである。
トップ写真)オハイオ州ライト・パターソン空軍基地の米国空軍航空宇宙医学学校の疫学研究所 世界中の軍事治療施設から送られたCOVID-19のサンプルをテストしている。
出典)U.S. Air Force photo/J.M. Eddins Jr.
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