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トランプ“目の敵”人物図鑑 その3 ファウチ米国立アレルギー・感染症研究所所長

Japan In-depth / 2020年5月8日 12時49分


▲写真 トランプ大統領記者会見 出典:Flickr; The White House


新型ウィルスが中国武漢郊外の研究所で製造されたものだというトランプやポンペオ国務長官の発言に対しても、ナショナル・ジオグラフィック誌に掲載されたインタビューで、ファウチは「コウモリにおけるウィルスの進化やこれまでに示されている科学的な証拠によって、Covid-19は人工的であったり意図的に変異させられたものではないことがわかる」とこれを一蹴した。


さらにトランプが自らの無知を晒したのが、媒介物に付着したCovid-19は消毒液や日光ではやく殺菌できると聞いた後で、「じゃあ漂白剤や紫外線の体内照射で治療できるんじゃないか?そういう研究はやっているのか?」とスタッフに話題を振ったが、このあまりにも頓珍漢な治療法についてのアイディアを振られたのは、科学的根拠のない事柄に関してははっきりトランプにもそういうファウチではなく、ペンス副大統領直属のデボラ・バークス調整官だった。彼女はようやく「治療法ではなく…」と答えるのがせいいっぱいだった。


この直後に全米の医療機関や薬品メーカー、フォックス局以外のマスコミが一斉に「危険なので消毒液を飲まないように」と国民に呼びかけたのは言うまでもない。トランプは後に「あれは皮肉だった」と言い繕っているが。


現在、米国会ではコロナ感染対策の現状を把握し、さらなる経済対策を講じるためにも疫病対策の専門家を呼んで意見を聞く諮問委員会を開く予定になっている。もちろん、ホワイトハウスの対コロナウィルス感染タスクフォースのメンバーは全員、召喚リストに入っている。


だがトランプはファウチを、上院議会(与党の共和党が過半数)で1回だけ証言させるのはOKだが、下院議会(野党の民主党が過半数、実際の立法に関する議論はここでなされる)には出させない、と主張している。自分に都合の悪い科学的な事実を喋られると困るからだろう。一旦解散させたタスクフォースも、それが批判されると即座に翻して再結成させている。


トップ写真:アンソニー・ファウチ医師 出典:Flickr; The White House


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