絶好調テスラ、日本勢反撃へ 2
Japan In-depth / 2020年7月11日 22時59分
北米モデルは今のところ2.5リッターのガソリンエンジンのみだが、日本仕様は「e-POWER」や「PHEV(プラグインハイブリッド)」モデルになるのではないかと期待されている。
▲写真 Nissan Rogue 出典:Nissan USA
こうした日本勢の攻勢プラス、欧州勢もこぞってSUV型のEVを発売する予定だ。こうなってくると、テスラのModelYもそう簡単にシェアを伸ばすことは叶わないように思える。ModelYなど高収益車種が売れなければ、テスラの収益計画は狂う。前稿でも指摘した通り、テスラの収益構造はぜい弱だ。儲かる車種でヒットを出さなければ、黒字体質への転換など不可能だし、それが明らかになった時点で株価の上昇も止まる。年間生産台数数十万台の規模で生き残るのは、これまでの常識だと無理だ。
もう一つテスラにとって不利なことは、中国政府がHV(ハイブリッド車)を「低燃費車」と位置づけて優遇する政策を決めたことだ。HVを得意とする日本車メーカーに有利に働く可能性がある。テスラはHVを持たないからだ。
電動化の波に乗り遅れまいと各メーカーは、チキン・レースを強いられている。今後も、技術提携やそれを超えた資本提携やM&Aが加速する可能性は大いにあると見る。
(全2回。1はこちら)
(了)
トップ写真:日産「KICKS」 出典:日産
【訂正】2020年7月21日
本記事(初掲載日2020年7月11日)の本文中、「ARIYA(アリヤ)」とあったのは「ARIYA(アリア)」の間違いでした。お詫びして訂正いたします。本文では既に訂正してあります。
誤:早速、クロスオーバーSUV「ARIYA(アリヤ)」を2020年7月に投入する。
正:早速、クロスオーバーSUV「ARIYA(アリア)」を2020年7月に投入する。
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