迷走「GO TO」もう止めたら?
Japan In-depth / 2020年7月17日 11時48分
とにもかくにも、つっこみどころ満載の弥縫策にしか見えない。今この瞬間にも全国で感染者は増えている。東京発着を止めても事態は好転しないだろう。それなら、思い切ってキャンペーンそのものを延期したらどうか。何故その決断が出来ないのか理解に苦しむ。
効果不明の布マスク国民全員配布とか、特別定額給付金30万円が急に10万円になったとか、マイナンバーカードでオンライン申請出来ると思った同給付金が自治体レベルで手作業だった、とか、それが理由でオンライン申請を止めた市町村が続出したとか、それ以外の補助金の支払いが遅い、とか・・・国民の評判が芳しくないコロナ関連対策は枚挙にいとまがない。
「経済を死なせてはいけない」
それはその通りだろう。自粛を解いて、経済再開に動いているのは何も日本だけではない。しかし、朝令暮改は止めてもらいたい。
事ここに及んで、こう政策が二転三転するともう何を信じたらいいのかわからなくなる。政府は自ら信頼を放棄しているようにしかみえない。
■ 「夜の街」をどうする
東京都に話を戻すと、小池都知事が「夜の街」「夜の街」と連呼しようが、そんなことはおかまいなしに感染者数は増え続けている。人はリスクを取ってでも「夜の街」に出かけるものなのだ。
▲写真 新宿歌舞伎町 出典:flickr : Toomore Chiang
ホストクラブやキャバクラ、カラオケ、劇場などで「三密」防止を守っていないところがあるから感染が拡がっているのだ、とこれらの業界全体が非難されている。
しかし、東京都の対策は果たして十分だろうか。都は感染者が発生した「夜の街」関連の店に対し、市区町村が休業を要請する場合に協力金として1店舗50万円を補助するとしているが、それで各店舗、店を閉めるわけがない。
彼らだとて、食っていかねばならない。だれもがカリスマホスト、ROLAND(ローランド)氏のように店を閉めるという英断を下せるわけではない。これだけ感染が拡大しているのに、東京都の追加対策が見えてこないのは不思議だ。
▲写真 ROLAND氏 出典:@roland_0fficial
そして、感染経路は何も「夜の街」だけではない。昼間も多くの会社員が通勤する状況に戻っているが、これも放置されている。「Go To」“東京飛ばし”は兎も角、東京都が出来ることはまだ、ある。
トップ写真:羽田空港から離陸する旅客機 出典:Yamaguchi Yoshiaki
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