「米、大統領選最新レポート」政治ジャーナリスト細川珠生氏
Japan In-depth / 2020年8月31日 1時28分
▲写真 カマラ・ハリス氏 出典:California Attorney General's Office
これに対して細川氏は、女性としては3人目で、黒人の血が入った候補としては初であり、副大統領にこれまで女性が就任したこともなかったというこれまでの歴史に触れた。その上で「現在バイデン氏が少し(トランプ大統領に比べ)リードしているという報道もあり、かなり盛り上がっている」と白熱する大統領選の今を伝えた。
バイデン氏は現在77歳で、トランプ氏も史上最高齢で大統領に就任した。ご高齢の方同士の戦いとなる中、安倍氏はハリス氏の評価について尋ねた。
▲写真 バイデン氏 出典:flickr : Gage Skidmore
細川氏は、「ハリス氏には「初」というキャリアがついてきた。カリフォルニア州の司法長官を初めて務め、女性からの評判も良い」と述べた。更に「ジャマイカとインド人のハーフだが、アジア系の血も入っているので、多様性の象徴だ」とルーツに触れた上で、幼少期に公民権運動に両親が参加していることをハリス氏も見ているので「多様性あるアメリカを作りたいという思いは非常に強いのではないか。逆にトランプ大統領は移民政策などにおいて多様性を受け入れないスタンスなので、この違いは鮮明に出ていると思う」と両者の対称性を指摘した。
次に安倍氏は、前回の大統領選ではヒラリー・クリントン氏が優勢と言われていたが、最後にはトランプ氏が当選する驚きの展開だったことを指摘し、11月3日の大統領選までまだ2ヶ月ほどある中、このままバイデン氏優勢が続くか、尋ねた。
これに対して細川氏は「世論調査では差が縮まってきている。前回の選挙も得票率ではヒラリー陣営が勝っていたので、選挙戦略で選挙人登録者の多いところを取れた方が勝つと思う。」との見解を述べた。そして、2人のニュースがアメリカでは豊富に報道されているが、「トランプ氏は内容の良し悪しは別だが一貫性がある。バイデン氏は色々な人に意見を聞いて、どんな政策が出てくるか分からないという不安がある。私がアメリカ人ならそう思う。今優勢のバイデン氏がこのまま優勢かどうかは分からない」とした。
また、アメリカ大統領の外交姿勢は日本に大きな影響を及ぼす。細川氏は「対中政策にどう絡むか、という点が日本にとっても重要になると思う。日本も明確に態度を示す必要がある」と指摘した。
最後に、今回の両候補者が高齢であることに触れ、「後継者育成不足が大きい。日本もきちんと後継者を育てていくということをアメリカ大統領選から学んでもらいたい」と危機感を示した。そして後継者育成について、「意図して(育成を)行わないと、中々勝手には育たない。日米両国とも反省をしなければならないと思うが、そういう視点をもって見れば、他国の大統領選だが色々な角度から関心をもって見れるのではないか」と述べた。
安倍氏も「日本も香港問題や尖閣問題など外交が活発化し、議連から政府に申し入れも行っている状況だ」と日本の現状に触れた上で、アメリカ大統領選をはじめとした外交問題も引き続き注目しながら、内政にも目を向けていきたい、とした。
(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2020年08月22日放送の要約です)
「細川珠生のモーニングトーク」
ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分
ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php
細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/
細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/
トップ写真:ⒸJapan In-depth編集部
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トランプ前大統領の圧勝とその教示
Japan In-depth / 2024年11月7日 23時21分
-
トランプ前大統領「圧勝」で石破茂首相どうする? 〝選挙の神様〟藤川晋之助氏の見解は
東スポWEB / 2024年11月7日 5時4分
-
【アメリカ大統領選】カマラ・ハリス氏の同級生や"ゆかりの店"を取材!政治家としてのルーツを探る ハリス氏は『他者の異なる価値観を認め、受け入れることを大事にしていた』
MBSニュース / 2024年11月4日 17時23分
-
「移住中国人が増えるかも」米大統領選、女性候補ハリス氏“当選”で起こる日本への余波
週刊女性PRIME / 2024年11月4日 16時0分
-
トランプが米大統領選最終盤でごみ収集車に乗っている訳は?
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月31日 16時2分
ランキング
-
1財源明確化、国民民主に求める=年収の壁で「論点」提示―自公両党
時事通信 / 2024年11月28日 16時5分
-
2「僕は無実です。独房で5年半くじけずに闘い続けて良かった」2歳女児への傷害致死罪に問われた父親に『逆転無罪判決』
MBSニュース / 2024年11月28日 18時25分
-
3194キロ衝突死、懲役8年判決…当時少年の男に危険運転致死を適用
読売新聞 / 2024年11月28日 15時40分
-
4原発の汚染水処理めぐり12億円を詐取か…64歳の会社役員の男を逮捕 架空の発注があったかのように装った疑い
MBSニュース / 2024年11月28日 19時40分
-
5闇バイトで金銭トラブルか 留学生を監禁・恐喝未遂容疑で中国籍5人逮捕 警視庁
産経ニュース / 2024年11月28日 13時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください