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仏、マスク反対運動の実態

Japan In-depth / 2020年9月1日 15時57分

この調査結果からは、マスク反対派には、陰謀論信者とワクチン反対派が多く存在していることが見えてくる。


 


パリの反対集会に集まった人々の人物像


29日のパリで行われた集会についてはどうだろうか。詳しく見ていくと、この集会はfacebook内の2つのコミュニティーの告知により集まったと思われる。一つは、マスク着用を強制されることに反対し、自由という権利を守ろうとする呼びかけるコミュニティー、もう一つは、「黄色いベスト運動」のメンバーによるイベント告知だ。



▲写真 黄色いベスト運動 出典:Flickr; Christophe LEUNG


「マスク着用を強制」されることに反対しているグループでは、自分たちを従わせるために権力を乱用し、自由を奪うことに抵抗しているグループだ。政府を「恐怖で人々を操る」ことや、いくつかの大都市で「科学的根拠なしに」マスク着用義務を課したことを特に非難している。「バクテリアの巣になっているマスクのために多くの人が病気になっている」と主張し、「政府がこの強制という考えを手放すまで行動し続ける」と宣言している。


「黄色いベスト運動」のメンバーによる集会の告知には、「我々の自由という権利を主張するために、独裁に反対し、国家とメディアの嘘に反対する!!!」と主張されている。「黄色いベスト運動」の指導者の一人であるマクシム・二コル氏も、自らの動画などでマスク着用反対の立場をとっていることにも影響を受けているようだ。この集会を、第一回目として黄色いベスト運動のように今後も続けていきたいという意見もあったが、今後はどうなるかは未知数である。


しかしながら、集まった全員が同じ思想の持主かといえば、そうでもなさそうだ。中には、「マスクは、課税しないで国民に金を支払わせるための正当化だ。」とマスク着用の反対をうったえている人もいるが、一定距離を取ればマスクは必要ではないという考えでマスク着用を非難している人もいる。一方、流行は存在していないという考えが前提でマスク着用に反対している人も含まれている。各自それぞれの理由で、マスク着用を反対する人々が集まっていることが理解できるだろう。


 


現在のところはフランスではマスク反対派は少数派


最終的にはパリのマスク反対集会には200人~300人が集まったが、しかしながら、この集会に駆け付けた警察隊によりマスク不着用のため罰金の135ユーロを徴収されたのは123人に過ぎなかった。集会自体に集まった人数も少数だったが、実際、主催者が最初に呼びかけた「みんな、マスクをはずそう!」という掛け声を受け、マスク反対のためマスク不着用を続けたのはその約半数に過ぎなかったようである。もちろん、警察に声を掛けられる前にその場を去った人もいるだろうが、中には集会中にもマスクを着用し続けていた人もいた。また集会に参加したほとんどの人がマスクを携帯しており、すぐに着用できたのである。


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