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IS、東南アでリクルート作戦

Japan In-depth / 2020年9月26日 23時0分

マレーシアはISに参加したマレーシア人イスラム教徒が依然として多く中東方面に残っており、こうしたメンバーの正規、不正規の帰国、帰国後の活動やその監視が今後の大きな国内課題になると指摘している。


またフィリピンには南部ホロ島、バシラン島、バンサロモ自治区(ミンダナオ島など)を中心にして20人以上の親ISテロリストが存在し、地元のテロ組織である「アブ・サヤフ」や「バンサロモ・イスラム自由戦士(BIFF)」などとの連携を深めて、新たなテロを進めている可能性があるとフィリピン軍関係者は注意を喚起している。


インドネシアに関しては対テロ治安当局者などによる、中部スラウェシ州の山間部を主な拠点とするテロ組織「東部インドネシアのムジャヒディン(MIT)」に対するIS関係者の浸透を懸念する声を伝えている。


MITは近年のスラウェシ島を中心としたテロ活動活発化を受けた治安当局による「ティノンバラ作戦」と名付けられた特別掃討作戦が2020年1月から展開されており、勢力弱体化が伝えられている。


このためIS関係者などからの働きかけで「新規メンバーの獲得つまりリクルート活動」を強めているとみられている。MITは公然と「コロナ禍は我々の活動に追い風となっている」と公言し、コロナ感染防止対策に軍や警察が動員されている隙を突いたテロを計画しているとの情報が流れている。



▲写真 フィリピン南部ホロ島で起きた爆弾テロ 2019年1月 出典:Agenzia Fides


■ ロックダウンがIS宣伝に追い風?


イスラム教テロ組織が折からのコロナ禍を「利用している」という見方は、感染拡大防止対策の一環として「ロックダウン(都市封鎖)」や「営業、操業活動の制限・一時停止」などに伴い多くの労働者、市民が「自宅ワーク」「自宅待機」などを余儀なくされ、自宅で過ごす時間が格段に増えたことが一因とされている。


自宅待機や失業した多くの若者は自宅などで「インターネットによるネットサーフィンやソーシャル・ネットワークを使った情報収集、情報発信さらに不特定多数とのコミュニケーション」に費やす時間が多くなっている。


ここに目をつけたISやテロ組織はネットを通じて「過激思想の宣伝」「ジハード(聖戦)の呼びかけ」などを展開して、個人的親交を装って接近、個人情報を獲得して「メンバーのリクルート」につなげようとしているというのだ。「旧来のオフラインに加えてオンラインでの過激なテロ思想の拡散が始まっている」とインドネシアの対テロ組織関係者は指摘している。


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