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東京一極集中問題の解決を【菅政権に問う】 その1

Japan In-depth / 2020年9月29日 19時14分


▲写真 JR中野駅(イメージ) 出典:Quentin


政治経済で見ると、スイス・リー社ランキング「洪水・嵐・高潮・地震・津波により影響を受ける可能性のある人々が多い都市圏(東京・横浜)」では世界1位。「荒川右岸低地氾濫の場合、浸水世帯数約51万世帯、死者約2,000人」とここでも書いたが、震災や天災のリスクに非常に弱い。なのに、政治経済社会文化の中心でいるのだ。


経済面では、主要都市圏のGDPが各国全体のGDPに占める割合はなんと33.1%。通信放送業企業数も数多く、ほぼ多くの大手メディアの本社は東京にある。社会文化の中心である。100人以上の事業所の所在地(東京圏)が46.9%であるように企業も多く立地し、雇用も多い。公務員数にしても(東京都)約 35 万人と国家・地方公務員数が非常に多い。


企業経営で見ると、フォーチュングローバル500都市別グローバル企業本社所在数占有率(東京都)は73.1%。大企業が多いため、そうすると法人税は東京に集中することになる。資本金100億円以上企業数比率も50.8%と大きな企業は東京に集中している。


また、「東京圏在住者の約半数が、地方圏での暮らしに関心あり」という内閣府の調査はあるが、細かく見ていくとそんなに簡単に地方移住ができるほど甘くはない(詳細は次回以降で解説する)。実際どのくらいだろうか。そもそも東京に今後も「住みたい」比率は78%となっており、年々増加している。都市の魅力、いろいろな経験ができ、多様な出会いがあり、プライバシーが確保されるなどなど、その魅力の強さは強力である。


暮らしを見てみよう。一人当たり県民所得では534万円と国内でも圧倒的である。全国321万円と比較しても高い。住民当たりの公園面積と4.29㎡と憩いの場は少ない。安らぎの場が確保できない。住宅面積100㎡以上の割合も15.2%と少ない。人口密度は6,247人/k㎡と高く、詰込み状態。自分の家は狭く、外に出ても街がごみごみしているし、狭いというところだ。


 


■新しい時代の国づくりを


このように問題は明らかなのだだ。あとはこの問題を解決するために、やるか、やらないか。


菅新総理が進める新しい時代の国づくりにとって、東京一極集中の解消は大事なテーマである。東京都市圏のみ栄えるというのは、日本社会にとってかなりバランスが悪い。明治時代以降、高度成長で一気に進んだ流れを逆転させ、都市機能を分散させ、東京を富や権力や影響力の集中爆発から「解放」することができるはずだ。


これから数回に分けて政策分析・提言を行っていきたい。


(続く)


トップ写真:東京 出典:Pixabay; tristanlai1220


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