バイデン政権、順当な「人事」
Japan In-depth / 2020年11月24日 19時16分
今週はAPECのバーチャル首脳会議で習近平総書記(国家主席)が「TPP加盟を積極的に検討する」と述べたらしい。RCEPの成功でその気になったのか、判断ミスなのかは分からないが、そろそろ米国もTPPに帰ってきた方が良いのでは?という気にさせる大きなニュースではあった。この点は今週のJapan Timesにも書いておいた。
〇アジア
米インド太平洋海軍の情報担当幹部が台湾を電撃訪問し、中国の軍事圧力などを協議したという。それにしても、トランプ政権の「最後っ屁」というか、不可逆的な「既成事実化」の試みは台湾だけでなく、中東でも、世界中で行われているようだ。これって、「政権移行期間」だけに、ルール違反ではないのかね?もう仁義なき戦いだ。
〇欧州・ロシア
欧州ではコロナウイルス再拡大のニュースばかり。一方、トルコのエルドアン大統領は「我が国は欧州の不可分の一部であり、トルコに対する攻撃や二重基準には反対する」と述べたそうだ。ふーん、それでは「欧州」とは一体何なのか。欧州がイスラム的欧州を認めないのなら、トルコは絶対に「欧州」にはなれない。でも、それではギリシャは欧州なのかと問われると、実に難しい問題である。
〇中東
22日にイスラエル首相がサウジアラビアを極秘訪問し皇太子と会談したそうだ。「やるなぁ」という気持ちと、「大丈夫か」という懸念が交錯する。イスラエルと湾岸アラブ諸国の国交正常化が進むのは良いが、アラブの「盟主」サウジまでが追随して本当に大丈夫なのか。これがいつか炸裂する時限爆弾とならなければ良いのだが・・・。
〇南北アメリカ
トランプ氏の大統領選開票結果をめぐる悪足搔きがまだ続いている。その一方で、米国内の累積感染者は1200万人を超えた。こんなことをやっている場合かと言いたくなるが、米共和党内で声を上げる勇者は極僅かしかいない。しかし、賢い人々ほど、「沈黙はゴールデン」ということなのかもしれない。これも古今東西同じようだ。
〇インド
中印国境で「中国軍がマイクロ波兵器を使用した」というニュースの波紋が広がっているらしい。現地では銃火器を使わないのが現在のルールらしい。中国はマイクロ波兵器の開発を進めているというが、本当なのか。マイクロ波が高い山頂まで届くのだったら、凄いことだが・・・。インド軍はツイッターで「根拠がない。フェイクニュースだ」と表明、中国軍も沈黙を守っているそうだから、もう少し様子を見よう。今週はこのくらいにしておこう。
いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:ジョー・バイデン氏(右)と副大統領候補のカマラ・ハリス氏(左)(2020年11月5日) 出典:Joe Biden facebook
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