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仏、コロナ更なる拡大を懸念

Japan In-depth / 2020年12月21日 16時56分

エマニュエル・マクロン大統領の感染は食事中に?





しかし、万全の対策は可能なのでしょうか?あれだけ予防していたマクロン大統領が感染しました。マクロン大統領のブリジット夫人が感染していないことから公務で感染したことが疑われています。そこで一番疑わしいのが会食の時間ではないかと言われています。なぜなら、食事中は唯一、マスクをしないで会談する場であるからです。





科学評議会のメンバーであるアルノー・フォンタネ教授によれば、新型コロナに感染した3400人のボランティアと、感染していない1700人のボランティアにインタビューした研究結果では、バーやレストランに頻繁に行っている人が感染リスクが高いことが分かりました。それが、現在フランスで、レストランの閉鎖が継続されている根拠にもなっています。









▲写真 新型コロナは飲食店に頻繁に行っている人のほうが感染リスクが高い、という。写真はパリ市内の飲食店。





出典:パリ市公式ホームページ





日本の理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」で新型コロナ対策の評価を進めるチームが発表した飛沫(ひまつ)に関するシミュレーション結果でも、飲食店は、「密」になりやすく、言葉を交わす機会も多い状況であり、感染リスクが高いとわかっています。咳ではなく会話の場合、飛沫の勢いは1mで急激に勢いを失い、2メートルの距離があればほぼ飛沫は届きませんが、飛沫は話しかけた相手に対してまっすぐに飛ぶ性質が強く、感染者が相席者に均等に話しかけた場合には隣席にもっとも多く飛沫が届くことなども分かっています。





クリスマス時に、家族が集まる際は要注意





そんな中、気になるのが来週に控えたクリスマス。フランスではクリスマスには家族で集まるのが伝統です。しかしながら食事のときに予防しようと思っても、家庭で使われる小さい食卓では隣との間を1m以上の間隔をあけて座ることはほぼ無理です。アメリカやカナダでもサンクスギビングデーの後に、感染の拡大が確認されました。





そのためにもクリスマスになるまで感染しないことが最も重要とされ、クリスマス1週間前から自主隔離生活することが呼びかけられました。そして子供が自主隔離のため学校を休んでも大目にみるようにと呼びかけられたのです。フランス人のクリスマスへのすごい意気込みを感じます。





科学評議会の議長を務めるジャンフランソワ・デルフレシ氏は、ワクチン接種に予想以上に時間がかかる可能性があり、国民が通常生活に戻れるのは来年秋以降になるとの見解を示しています。まだまだ続く抑制された期間の中、このクリスマスだけはひと時のほっとできる瞬間。フランスでは今年のクリスマスはより一層大切で思い出深い時間となりそうです。





<参考資料・記事>





▽La Covid-19 entraine 3 fois plus de décès que la grippe saisonnière – Newsroom:新型コロナは季節性インフルエンザの3倍の死者を出す - ニュースルーム





▽Covid-19 : les restaurants, « lieux à risques », selon une étude:新型コロナ:「リスクの高い場所」としてレストラン、調査で判明





▽せきの飛沫は2m以上飛ぶ スパコンで予測動画





▽見えない飛沫、正しく回避 スパコン「富岳」で可視化









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