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米大統領選出投票、波乱なし

Japan In-depth / 2020年12月23日 19時0分

ちなみに、ヒラリーが事実上政治的に大いに傷付いた、一連の「eメール」をWikileaksにリークしたのはSVRではなく、同じ情報を入手したロシア軍諜報機関GRUなのだそうだ。少なくとも2014-15年に関する限り、SVRは「正統派」の諜報機関、GRUは「仁義なき」諜報機関だったということになる。「素人さん」にはあまり関係ない話だが、「その筋の人々」には大きな違いなのだろう。





〇アジア





中国人民解放軍が初の国産空母「山東」を含む艦隊に台湾海峡を通過させる訓練を実施するという。前日には米軍のミサイル駆逐艦が台湾海峡を通過したばかり。このままでは中国側のメンツが立たないのだろう。振り返ってみれば、状況は1996年より米台にとって不利となっている。こうした傾向は今後も続くことを覚悟すべきだろう。





▲写真 中国海軍の空母「山東」(2017年8月 中国・大連港) 出典:Wikimedia Commons; GG001213 (Public domain)



〇欧州・ロシア





ここ数週間、英国の南東イングランドで新型コロナウイルス感染症の症例が急増している。調査の結果、関連症例の大部分が変異した新型コロナウイルスによるものらしい。既にこの感染性の高い「新種」は欧州以外でも発見されている。日本に来るのも時間の問題なのか。今年の年末年始は今まで経験したことのないものとなるだろう。





〇中東





イラクの首都バグダッドの米大使館周辺にロケット弾8発が撃ち込まれ、イラク軍検問所付近で兵士少なくとも1人が負傷したという。おお、まだグリーンゾーンに対するロケット攻撃は続いているのか。筆者が現地に駐在した2004年前半、週に一回は空襲警報が鳴っていた。その後は一日に何十発も着弾したこともある。どうやらイラクは完全に壊れてしまったようだ。





〇南北アメリカ





来年以降のトランプ氏の活動を占う分析が増えている。一部には「AIで視聴者が望む言葉を分析し、トランプ氏がそれを政治番組とバラエティー・ショーで話し続ける。そんなトランプ・チャンネルがアメリカ世論を支配する近未来も絵空事ではない。」と見る向きもある。確かにそうだなぁ。その可能性は否定しない。





だが、ワシントンでは10年ではなく、4年が「一昔」だ。78歳になるトランプ氏が4年後に健在かは大いに疑問、最大の課題は「老いとの闘い」だろう。トランプ氏の魅力は「アドリブ一発芸」だが、あの切れ味を4年間維持できるのか。有名な保守系トークショーホストのRush Limbaughだって今は肺がんを患い昔の勢いはないのだから。





〇インド





先週末、インド国内の新型コロナ累計感染者数が1000万人を超えた。この数字は米国に次いで世界第二位だ。勿論、人口も多いから当然だろうが、人口がほぼ同じ規模の中国で感染者がいないとは、事実にせよ、虚偽にせよ、信じられない。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。





トップ写真:トランプ米大統領とメラニア夫人(2020年12月5日 ホワイトハウス) 出典:flickr; The White House (Public domain)




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