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共産党政権に逆風【2021年を占う!】中国

Japan In-depth / 2020年12月26日 23時0分

その後、中国共産党は「P2P」というインターネットを通じた小口金融会社立ち上げを許可した。多くの社長は、党に近い人物である。庶民から出資を募ったが、大半の会社は倒産している。





また、2018年には、北京は、有名女優、范冰冰を見せしめにし、芸能人からも(裏契約の違法な)カネを徴収した。





それでも、中央政府は財政的に苦しいので、今年、アリババのような優良民間企業からもカネを上納させている。これでは、他の民間企業もやる気を失うだろう。





北京が、以上のような施策を採っていては、中国の成長は望めない。





▲写真 上海 出典:King of Hearts



ところで、近い将来、中国共産党政権が(経済的行き詰まり以外で)崩壊するとしたら、どのような形で瓦解するのだろうか。考えられるシナリオは以下の通りである。





第1には、湖北省の三峡ダム決壊によって、共産党政権は崩壊するかもしれない。同ダムは1、2年前から湾曲、及び防護石の陥没が確認されている。ダムが決壊すれば、貯水池の水が巨大な津波となり、上海まで達するだろう。





その津波で、武漢より下流の都市とその周辺部は水没し、その損害は計り知れない。数千万人から億の単位で人命が失われるだろう。長江流域は中国のGDPの40%を占めるが、それが、突如、消失するのである。これでは、中国共産党政権はもたない。





▲写真 三峡ダム 出典:Rehman



第2に、目下、中国では「新型コロナ」、水害(三峡ダム死守するため、その上下流のダムを決壊)、蝗害等で食糧不足が生じている(今年、インドから10万トンのコメを輸入)。そのため、各地で暴動が起きる公算が大きい。





現在、多くの中国人は「民主化」を求めて、立ち上がる事はない。だが、食べられなくなれば、民衆は蜂起するだろう。中国共産党がデジタル専制体制を敷いても、腹を空かした大衆を抑えるのは難しい。





第3に、共産党内部で「習近平派」と「反習近平派」が熾烈な党内闘争を行っている。習主席へのクーデターが起こり、その後、5大戦区の人民解放軍同士が戦火を交える。これによって、北京政府は分裂・崩壊するかもしれない。





第4に、米大統領選挙結果次第では、米中間で熱戦が起こる可能性も排除できない。仮に、トランプ大統領が再選された場合、選挙に中国共産党が介入したとして、大統領はNATO軍を動かし、対中軍事制裁を行わないとも限らないだろう。





その際、米国はNATO軍に日本・インド・オーストリアを加えて、対中包囲網を敷く(ロシアの立ち位置は微妙だが、ひょっとすると、NATO側につき、対中軍事行動に加わるかもしれない)。





米国を中心とした連合軍の対中攻撃で、北京政権は滅亡するというシナリオも考えられよう。





なお、中国共産党が延命するには、「戦狼外交」をやめ、王毅外相が始めた「衰狼外交」(平和的外交、あるいは「死んだふり外交」)を展開する必要があるのではないか。





トップ写真:安倍前首相と習近平中国総書記 平成29年11月11日(現地時間)、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議出席等のためベトナム社会主義共和国のダナンにて 出典:首相官邸




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