1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

仏、コロナ14歳以下の感染増

Japan In-depth / 2021年1月17日 14時39分

ただ、気がかりなことがある。それは、英国と南アフリカの変異種である。若者にも感染しやすいと言われている変異種は、現在、フランスでは毎日200~300人が感染しており、感染者全体の1%~2%を占めていると予測されている。これらが、現在学校にも入り込んでいるとしたら、今後、学校に行くことで感染する可能性もでてくるのではないだろうか。しかし、変異種の及ぼす影響については詳細がまだわかっていない。





そこで、1月14日の記者会見で、オリヴィエ・ヴェラン保健相は「月に最大100万人の子供と教師を検査することを目的としたプロトコルを設定する。」と発表した。現時点では学校封鎖する理由がないとしているものの、今後、学校閉鎖するかしないかの判断材料にもなるため、調査結果が待たれるところだ。





▲写真 オリヴィエ・ベラン仏保健相 出典:Aurelien Meunier / GettyImages



子供たちが入院に至るケースは今のところ以前と同程度





原因は学校ではなく、変異種については詳細が分からないとしたら、それ以外に0〜14歳の感染者が増加するどんな理由が考えられるだろうか?





以前、パリのネッカー小児病院とパスツール研究所が775人の子供(0〜18歳)を対象にした研究によれば、新型コロナの検査結果が陽性となっても、69.4%の子供はあまり症状が見られなかったという。症状がみられても大抵は軽いインフルエンザ程度だ。また、15歳以下の子供は、感染しても、味覚や嗅覚の変化が観察されたことはないという。この研究により、新型コロナウイルスに感染したとしてもほとんどの場合顕著な症状は出ず、接触ケースがはっきりしていない限り、検査も診察も受けなかった子供が多かったのではないかと考えられる。





また、フランス公衆衛生局によれば、2021年1月12日の時点で新型コロナが原因で入院している0歳~14歳までの子供は51人であり、そのうち8人が集中治療を受けている。しかし、入院した0歳~14歳の子供が55人おり、そのうち11人が集中治療を受けていた12月22日時点とほぼ同じ状況であり、感染者が増加しても子供が入院する人数は増加していないことが分かっている。





▲写真 パリ19区 コロナ禍の中での学校再開(2020年5月15日) 出典:Veronique de Viguerie / GettyImages



こういったことより、今回14歳以下の感染者が増加したのは、インフルエンザや胃腸炎などが流行ることにより、以前なら検査を受けていなかった子供でも念のためにコロナの検査するようになったため、それに伴い感染者人数が増加したように見えるだけではないか?という意見もでている。





この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください