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知らないと損 地域電子通貨

Japan In-depth / 2021年3月11日 1時20分

知らないと損 地域電子通貨




安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)





【まとめ】





・キャッシュレス・ポイント還元事業もマイナポイント事業も一部の人だけが恩恵を受ける。





・東京世田谷区では「せたがやPay」という電子地域通貨が発行された。





・こちらも余り地元に浸透しておらず、広報のあり方が問われる。





 





以前から思っているが、デジタル化の流れに乗れない人には不公平なことが多い。





もう忘れている人もいるかも知れないが、キャッシュレス・ポイント還元事業というのがあった。2019年10月1日の消費税率引上げに伴い、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引上げ後の9か月間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する事業だ。









▲図 決済手段表記用ポスター(5%の場合) 出典:経済産業省





2019年10月から2020年6月までの9ヶ月間実施された。2019年10月1日~2020年3月16日までの対象決済金額は約7.2兆円、還元額は約2980億円だった。





このうち、5%還元対象の中小・小規模事業者(個店)の還元額は約2560億円(約86%) 2%還元対象のフランチャイズチェーン(コンビニ以外)の還元額は約100億円(約3%) コンビニの還元額は約310億円(約10%) だったと発表されている。





還元率が5%とか2%とかわかりにくかったことと、ポイント還元額がレシートやクレジットカードの請求書などでいちいち確認しないとわからないので、どのくらい得をしたのか正直あまりピントこなかった。





たしかに、このときQRコード決済が普及した感はある。しかし、そもそもクレジットカードや電子マネー、ましてQRコード決済など使ったこともない人達には何の恩恵もなかった。





その後、2020年9月から2021年3月までの期間、総務省において、「マイナンバーカードを活用した消費活性化策(マイナポイント事業)」が実施中だ。マイナンバーカード普及と消費活性化というドジョウ2匹を追うような政策だ。





2021年3月末までにマイナンバーカードを申請した人はマイナポイントの対象となり、カード受取後、マイナポイントを申込み、2021年9月末までにチャージまたは買い物をすることで上限5,000円分のポイントを受け取ることができるというもの。20000円チャージすれば25%の5000円分儲かるというお得な制度ではあるが、これまたマイナンバーカード所有者しか得しない。今年2月時点の普及率が約25%、恩恵を受けている人は一部だ。









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