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ヨルダンクーデター騒ぎの余波

Japan In-depth / 2021年4月6日 12時30分

今更こんなことを書いても仕方ないのだが、当時のロサンジェルス市ダウンタウンの状況を簡単に説明しよう。80年代から居住する人種構成が変化し、アフリカ系に代わりプエルトリコ系・ラテン系やアジア系の移民が急増した。プエルトリコ系・メキシコ系市民は低賃金で働くため仕事を奪われたとアフリカ系住民の多くが反発していた。





しかし、アジア系、特に韓国系に対するアフリカ系の反発は少し違う。韓国移民には高学歴が少なくなかったが、彼らは様々な理由で万引きや窃盗・破壊行為が多発するダウンタウンのアフリカ系居住地域で小規模商店の営業を始めざるを得なかった。しかも、言葉の壁もあり、韓国系はアフリカ系と別の独自コミュニティを築いていた。





ところが、そうした韓国系移民の商店が繁盛し始めると、アフリカ系社会では「韓国系はアフリカ系を搾取している」といった怨嗟・不満の声が出るようになった。その後、アジア系に対する差別や憎悪は一時収まったかに見えた。だが、実際はこの種の確執が今も水面下で続いていたと見るべきだろう。





いずれにせよ、多くのアフリカ系には中国人、韓国人、日本人の区別がつかない。新型コロナ禍で対アジア系ヘイトクライムが再び顕在化したのも事実だろう。だが、こうした犯罪の本質は単なる人種差別ではなく、アメリカンドリームを享受できなかった先住貧困層の、アメリカンドリームを実現していく新参移民に対する差別なのである。





〇アジア





新型コロナ禍で中朝国境を封鎖した北朝鮮で食糧不足が深刻化している。国境封鎖の影響は食糧以外の生活物資にも及び住民の不満は高まっているとも報じられた。そうだとすれば、北朝鮮が本気で米国を挑発する可能性は低いのか。今後のミサイル発射実験も米側が動けない「ぎりぎり」のレベルで行うのではないか。要注意である。





〇欧州・ロシア





スウェーデンのアパレルH&Mが中越の確執で再びトラブルに直面している。同社ウェブサイトの「問題ある」地図に中国当局が噛みつき、これにベトナム消費者が反発したらしい。中国との商売が如何に「政治的」かを示す好例だが、いつ矛先が日本に向かってもおかしくない。日本企業は今のうちから、真剣に考えた方が良いだろう。





〇中東





ヨルダンの「クーデター騒ぎ」でヨルダン政府は元皇太子と「外国勢力」との繋がりを示唆したそうだが、どうも解せない。イスラエルはアブドッラ国王がいないと困るし、サウジ等湾岸産油国だってヨルダン王政が不安定化すれば、「明日は我が身」だろう。要するに、「外国勢力」とは、政敵を貶めるための「常套句」ということだろうか。





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