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小池都政、広告費4.7億円の効果は?東京都長期ビジョンを読み解く!その96

Japan In-depth / 2021年4月11日 11時0分

上田議員の質問主意書に対する都の回答がまたびっくりする。「広報効果については、例えばテレビCMにおいては、獲得視聴率、(中略)、それらのデータの分析を進めています」ということらしい。





獲得視聴率で指標はいいのだろうか?CMを見た人がどれだけ行動を変えたかは測定できないの?委託業者から報告もないのだろうか?求めればエクセルでもタブローでもアナリティクスツールですぐ数字をだしてもらえるよね?そもそも効果測定を組み込んで業務は発注したの?





という疑問が次々浮かんでくる。





■都の広報効果測定業務のレベルはこの程度なので・・・





厳しい言い方だが、都政、なかでも広報効果測定業務はこのレベルであるのだから仕方がないとは思う。委託業者をうまく使いこなすこともできないということだ。しかし、都庁の中には問題意識を持った職員もいるだろうから、今後の改善に期待したい。





都の肩を持つわけではないが、都民1396万人にきちんと伝えるにはそれなりのコストはかかる。都民の皆さんは忙しいし、街は広告にあふれているし、都の広報誌ですら手に取る人が少ない中、注目を持ってもらい、しっかり理解し、認識し、自分事と思ってもらい、行動を変えてもらうのは並大抵のことではない。





■4.7億円をどう評価する?





大事なのは、この事業の目的と効果・成果と進め方の「中身」なのだ。事業評価の基本的な考え方をイメージすると以下のようになる。









▲図 【参照】筆者作成





・目的

・ターゲット・対象、範囲

・手段

・効果・成果

・副次効果・波及効果

・目標達成度

・事業コスト

・業務量





が前提であり、これらの情報がないと何とも言えないのだ。厳しい言い方をすれば、この情報がでてこなかったことのほうが問題なのだ。





■小池都政にお願いしたいこと





1タレントに抗議する前に、目標数値と成果・効果は何で、どうだったのか。こうしたものを都庁のHPで公開するのが先だろう。





繰り返し言うが、大事なのは金額が多いか少ないか、ではないのだ。問題は、データがオープンになっていないことなのだ。念のため言うが、コロナの大問題の中、頑張っている都知事や都庁幹部や職員の責任追及をしたいわけではない。





最後に。竹山さん事務所への抗議文、都は是非文面を公開してほしい。これまで「オープン化」してきたように。





トップ写真:小池百合子東京都知事 出典:Christopher Jue/Getty Images

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