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中国国勢調査、結果公表遅れ

Japan In-depth / 2021年4月27日 11時16分

人口の急激な減少理由としては、出生率が著しく低下したからだろう。中国共産党は1979年から2014年まで、「一人っ子」政策を実施した。一組の夫婦には子供を一人までとする計画生育政策だった。









▲写真 一人っ子政策下において、唯一の我が子を抱き抱えながら北京の紫禁城を訪れる男性。 出典:Kevin Lee/Newsmakers





しかし、2014年には同政策を放棄し、2016年から「二人っ子」政策に転じている。それにもかかわらず、人口は増加していない。おそらく子供の教育費が非常に高いせいではないか。親としては、二人目を躊躇せざるを得ないかもしれない(「都市化」による「晩婚化」も影響しているだろう)。





2020年の高齢化指数だが、易によれば、子供(0~14歳)100人に対する65歳以上の高齢者数では、「シナリオA」で111%、「シナリオB」では102%と子供よりも65歳以上の高齢者が上回るという。





先進国の場合、社会全体がある程度豊かになってから「少子高齢化」時代を迎える。だが、中国は、皆が豊かになる前に、「少子高齢化」の時代に突入した(昨年5月、李克強首相が中国では月収1000元<約1万6000円>の人がおよそ6億人<全人口の約43%>いると暴露)。





すでに、中国は「人口ボーナス」(総人口に占める「生産年齢人口<15歳~64歳の人口>」が「従属人口 <14歳以下と65歳以上を合わせた人口> 」に対する比率が大きい状態)の“アドバンテージ”を失いつつある。





ところで、昨年、中国発展研究基金会が『中国発展報告書2020:中国人口の高齢化の発展傾向と政策』を発表した。





その『報告書』に関して「中国は2022年頃に高齢化社会を迎える。科学的に対応すべきだ」『中国新聞網』(2020年6月19日)という評論が登場している。その一部を紹介しよう。





『報告書』によれば、中国では2000年に高齢化社会に突入して以来、高齢化が昂進している。2022年には、中国の65歳以上の人口が総人口の14%を占めるだろう。





2020年には中国の65歳以上の高齢者は約1億8000万人となり、総人口の約13%を占める。2025年(第14次5カ年計画が終了年)には、65歳以上の高齢者は2億1000万人以上となり、総人口の約15%を占めるようになるだろう。





2035年、2050年には中国の65歳以上の高齢者は約3億1000万人、約3億8000万人に達し、それぞれ総人口の22.3%、27.9%を占める。





60歳以上を高齢者とした場合、高齢者数はさらに増加し、2050年には5億人近くが存在するようになるという。





このまま、中国で若者の人口が減少し続ければ、社会の活力が失われる事は間違いない。今後、北京は経済的にますます苦しくなるのではないだろうか。





なお、『報告書』は、2019~2050年までの中国「都市化」プロセスを2段階に大別した。第1段階の2019年~2036年にかけて、都市人口は8億2600万人から10億4700万人に増加する。だが、第2段階の2037年~2050年の間に、都市人口は10億4400万人から10億1300万人へ減少すると見込んでいる。





トップ写真:中国にて第7次国勢調査を実施する様子(2020年11月1日) 出典:TPG/Getty Images




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