G7首脳宣言、中国名指しは1か所のみ
Japan In-depth / 2021年6月16日 7時0分
先週も書いた通り、たった数人の寝返りや裏切りでも、多数派工作は崩壊する。議会での新内閣承認投票の際に突発事件が起きなかったことは幸いだが、ベネット新内閣は極右からアラブ政党まで含む「有象無象」の妥協の産物であり、政権運営は文字通り「薄氷を踏む思い」だろう。次の焦点はネタニヤフの「政治生命」である。
〇アジア
G7サミットでは日韓首脳会合は勿論、日米韓首脳会合も開かれなかった。当然と言えば当然。だが韓国の大統領府は、夫人プログラムの最中に文大統領夫人が菅首相夫人に先に近付き、「このように初めて会うことになりうれしい」と挨拶を交わしたと伝えたそうだ。韓国側は、菅首相と会談できず、かなりショックだったのだろうか。
〇欧州・ロシア
バイデン大統領の英国訪問時、女王が大統領に「習近平はどんな人か」と尋ねたと報じられた。ふと、習近平英国公式訪問の際に女王が中国側代表団は「とても失礼だった」と発言していたことを思い出した。余程不愉快だったのだろうか。それにしても、エリザベス女王の知的好奇心は今も旺盛のようだ。お元気で、何よりである。
〇中東
今週はNATO首脳会談の際に米トルコ首脳会談が行われるはず。トルコといえばNATOの有力加盟国でありながら、ロシア製防空システムを買い込むなど、米国との確執が懸念されている。報道によれば、トルコと関係に劇的進展は難しいといわれるが、個人的には今回の首脳会談で何らかの糸口が見つかれば良いと思う。
〇南北アメリカ
米国では、大統領がトランプだろうが、バイデンだろうが、銃の乱射事件が続いている。ある統計によれば、その頻度は毎日とは言わないが、数日に一回は起きている。また、銃規制と同様に懸案である違法移民問題では、ハリス副大統領が「国境に行くか行かないか」で批判されている。米国の内政も相変わらずのようだ。
〇インド亜大陸
インドでは、新規感染者が過去2カ月あまりで最低の水準に減少し、デリー首都圏を含め多くの州で新型コロナウイルスの規制が緩和されたそうだ。今週はこのくらいにしておこう。
いつものとおり、この続きは来週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:G7各国首脳陣(イギリス・コーンウォール 2021年6月11日) 出典:Leon Neal - WPA Pool/Getty Images
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