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バイデン政権悩ます中東と中国

Japan In-depth / 2021年6月29日 21時28分

最後も、間接的ながら、中国関連である。先週米軍はアフガニスタン北部のバグラン、クンドゥズの2州で反政府武装勢力「ターリバーン」に対し空爆を行った。ターリバーン報道担当は報復を示唆したが、今も米国ではバイデン政権の「アフガニスタンからの米軍撤退」の是非について、連日侃侃諤諤の議論が続いている。





中でも、共和党系の若手論客2人が「中国との競争に注力したいなら、アフガニスタンから撤退すべきではない。アフガンから撤退してもテロとの戦いは続き、米国が負担するコストはむしろ増大する。されば、対中牽制は強化されるどころか、むしろ弱体化するだろう」と論じた評論には説得力がある。





あちらを立てれば、こちらが立たず。このままでは「モグラ叩き」が永遠に続き、結局は、ブッシュ(息子)、オバマ政権と同様、バイデン政権も中東に忙殺され、中国問題に適切に対処できなくなる可能性が高いということだ。これが正しければ、日本の対中政策も大きな影響を受ける。二度あることは三度ある、は間違いだと信じたい。





〇アジア





香港・蘋果日報(アップルデイリー)の休刊に懸念を表明した加藤官房長官と茂木外相の発言を在京中国大使館は「誤った発言」と批判したそうだ。相も変わらず、「中国の内政に著しく干渉」しており、「強烈な不満と断固たる反対を表明」した。うーん、この種の戦狼外交は全く効果がないのに、懲りずにまだやっているようだ。





〇欧州・ロシア





ハンガリーがEUの中で再び孤立している。今回は未成年向けの教材や宣伝などで同性愛や性転換の描写や助長を禁じる法律が成立したからだそうだ。当然EU各国は強く反発、「言語道断の差別」とする共同声明に17カ国が署名したという。それでも、オルバーン首相は動じない。やはり、大ハンガリー主義は永遠なのか。





〇中東





27日、米軍がシリア・イラク国境地帯の親イラン派民兵組織施設3カ所を精密爆撃した。これら施設はイラク駐留米軍に対する無人機攻撃の際使われたらしい。他方、同日イラン革命防衛隊の司令官は飛行距離7,000キロの無人機を保有していると述べたそうだ。やはりイラク核合意の米イラン交渉がうまくいっていない証拠だろうか。





〇南北アメリカ





米フロリダ州で12階建てマンションが崩落したが、建築コンサル会社が2年前に「構造上の損傷」があると指摘していたらしい。酷い話である。一方、ニューヨーク州マンハッタン地区検察官は、トランプ一族の中核組織を脱税などの容疑で刑事訴追するらしい。もし訴追されれば、トランプは破産し一巻の終わりとなる。これも酷い話だ。





〇インド亜大陸





インド西部ムンバイで約2000人、コルカタでも約500人が、コロナワクチンだと騙され、生理食塩水を注射されたそうだ。警察は医師2人を含む関係者10人を逮捕したというが、流石はインドである。実にスケールがでかい。





今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは来週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。





トップ写真:バイデン米大統領とジル夫人(2021年6月27日 ワシントンDC) 出典:Tasos Katopodis/Getty Images




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