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中国ウイグル問題、日本に飛び火

Japan In-depth / 2021年7月24日 11時0分

これらの会社に関しては、今年4月、フランスのNGOなどが新疆ウイグル自治区の人達の強制労働で作られた綿を使っている疑いがあるとして告発していた。





さて、7月12日、「バイデン政権」のブリンケン国務長官は、ウイグル人に対し中国共産党による“ジェノサイド(大量虐殺)”を認定した。









▲写真 ブリンケン米国務長官(2021年7月13日) 出典:Photo by Kevin Dietsch/Getty Images





ところが、我が国では、菅義偉政権は、「親中派」の自民党二階派(林幹雄自民党幹事長代理が中心か)や公明党の反対で、ウイグル人への“ジェノサイド”を認定できていない。





よく知られているように、日系企業は3万社以上も中国に進出している。日中の経済的つながりが強固なため、おそらく財界が中国共産党によるウイグル人“ジェノサイド”認定に反対しているのではないか。





ちなみに、ウイグルなどでの人権弾圧について意見書を可決した地方議会(例:埼玉県議会や千葉市議会)に対し、在日中国大使館が「内政干渉」と抗議したと伝えられている。





7月14日、米議会上院は、新疆ウイグル自治区で製造された強制労働がからむ製品の輸入を禁止する「ウイグル強制労働防止法案」を全会一致で可決した。米政府は特定の中国企業に対して制裁措置を行っているが、今回の法案は新疆ウイグル自治区で製造されたすべての製品に対象を拡大する。





仮に、米議会上院でもこの法案が通過すれば、ウイグル人が強制的に作らされている製品の取引をする企業は制裁の対象となるだろう。





翌15日、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの岡崎健取締役は、決算記者会見で、新疆ウイグル自治区の人権侵害問題について、「縫製工場は第3者の監査機関に入ってもらい、人権に問題がないことを確認している」と説明した。





ただし、この「第3者の監査機関」が中国政府寄りならば、人権侵害はないという結論になるだろう。





そもそも、対中国において、中立的な「第3者の監査機関」による監査が可能なのだろうか。今年1月、世界保健機関(WHO)は「新型ウイルス起源」調査団を武漢市に派遣した。しかし、調査団はほとんど精査できずに終了している。





一方、太陽光パネルもウイグル人の強制労働で製作されているという。





今年6月24日、米国は労働者に対する脅迫や移動の制限が確認されたと人権侵害を指摘し、中国企業「合盛硅業(Hoshine Silicon Industry)」からパネルの部品となるシリコンの輸入を禁止すると発表した。





実際、「主要な原材料であるシリコンの世界生産の約4割を新疆地区が占め、人権問題で供給に影響が出」始めている(『日本経済新聞』「ウイグル問題、太陽光発電に影 パネル主原料5倍に高騰」〈2021年7月4日付〉)。





太陽光パネルは、中国政府から補助金を支給された中国メーカーが市場を支配しているという。近年、我が国は、各地にメガソーラーを建設しようと計画している。もし、中国製を導入すれば、一部は新疆ウイグル自治区製という事になるかもしれない。





トップ写真:イスラム教徒の暴動を制圧する警察官の前で抗議するウイグル人女性 2009年7月7日、中国新疆ウイグル自治区首都ウルムチ 出典:Photo by Guang Niu/Getty Images




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