ベトナム、反政府ブロガーに長期禁固刑
Japan In-depth / 2021年7月30日 21時39分
こうした活動が刑法331条の「国家や民主主義への批判」に当たるとして身柄を拘束されて公判が続いていた。
■共産党への批判を許さない政府
ベトナムは共産党1党支配の下で、官製メディア以外はことごとく摘発の対象となっており、フリージャーナリストやブロガー、地下メディアなどは「命の危険」を冒しながら、懸命に共産党支配の政治的、経済的、社会的不正や人権侵害について情報発信を続けている。
2021年1月から2月にかけて開催された共産党大会で新たな最高指導部を選出することが予定されたため、開催前に反共産党とみなされた記者などのメディア関係者と人権活動家、環境活動家などが一斉に逮捕される事態となった。
さらに7月1日にはオンラインチャンネルを運営するベトナム人記者、レ・グァン・ドゥン氏が当局に「反国家的報」の容疑で逮捕される事件も起きている。ドゥン氏は5月に警察がハノイの自宅を同氏逮捕のために訪問した際は逃亡し、潜伏生活を送っていた。
しかし当局が逮捕状を公開し、官製メディアもこれを報道、一般市民の情報提供を広く呼びかける態勢を執拗に敷いて同氏を追い詰めた。
このようにベトナム共産党に対して反政府、反共産党の立場をとるジャーナリストやネットのブロガーなどへの情報統制、監視、検挙摘発は以前にも増して厳しくなっているとされ、ベトナムの「報道の暗黒時代」はますますその闇を深めている。
トップ写真:第13回ベトナム共産党全国大会のポスターの近くで信号を待ちするハノイ市民(2021年1月23日 ベトナム・ハノイ) 出典:Photo by Linh Pham/Getty Images
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