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国民の安心・安全はどこへ

Japan In-depth / 2021年8月14日 23時42分

▲図 選手村 出典:東京都市整備局





今回のオリンピックは「復興五輪」だったはずだ。しかし、そうした発信は海外から来た選手やオリンピック関係者には届かなかった。開会式や閉会式にもそうしたメッセージ性は全く感じられなかった。





メインプレスセンター(東京都江東区)に東日本大震災の被災地の現状を紹介する「復興ブース」があったなんて、誰が知っていたのだろうか?メダリストに贈られる「ビクトリーブーケ」が被災地の花で作られていたことを知っていた人はどれだけいただろうか?





極めつけは、聖火や大会車両の燃料、そして選手村の照明や空調に使われている燃料電池に、福島県浪江町の「福島水素エネルギー研究フィールド(Fukushima Hydrogen Energy Research Field (FH2R))」で作られた水素が使われていることだろう。









▲写真 福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R):福島県浪江町 出典:NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)





この世界最大級の水素工場は、まさしく復興のシンボルとして原発事故で大きな被害を受けた福島県に作られたものであり、そこで製造されたクリーンエネルギーである水素がオリンピックのインフラに活用されたことは大いに海外にアピールすべきものだったはずだ。





しかし、それを報じた海外メディアはおろか、日本のメディアもほとんどなかったのではないか。福島の人々はさぞかし残念だっただろう。菅首相が、そして小池都知事が、もしくは橋本聖子2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長が、丸川珠代五輪相が、一言でも触れてくれていたら、随分違ったのではないか?散歩好きのバッハ会長を燃料電池車に乗せ、オリンピック村の設備を見学させてもよかったではないか。





私が問題だといいたいのは、口先だけで国民に寄り添わない、今の政治の姿勢である。空虚な言葉の羅列だけで、国民の信頼が得られるわけがない。緊急事態宣言下の自粛が守られないのは、そういうことなのだ。それを言うことを聞かない国民が悪い、と一体、誰が責められようか。






https://youtu.be/1TiVO9viKIg




▲動画 「東京2020大会後のまちづくり(関連事業編)」





トップ写真:集中豪雨による熊本県球磨川の氾濫の被害の様子(2020年7月8日) 出典:Photo by Carl Court/Getty Images




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