バイデン大統領発言ミス連発
Japan In-depth / 2021年8月29日 23時0分
現実にイギリス議会では有力議員たちからバイデン大統領の措置に対して「恥ずべき」「ひどい苦痛の破局」「愚かな失敗」などという激しい言葉での非難の声が上がった。
バイデン大統領は「アフ二スタン国内にはテロ組織アルカーイダはもういない」とも言明した。だがその直後に当のアメリカ国防総省の報道官が公式の場で「アルカーイダはアフガン国内になお存在する」と述べた。大統領が国防総省とはまったく異なることを述べるのだ。
だがこの問題も明らかにバイデン大統領の事実誤認だった。アフガニスタンではタリバンが各地で復権するにつれ、複数の刑務所、収容所に拘束されていた元アルカーイダのメンバーを解放し、その総数は5000人にもあがったという情報が現地から複数のメディアで伝えられていたのだ。
バイデン大統領はさらに「アメリカ国民のカブール空港への通行はタリバンが安全を保証している」とも明言した。これまでアフガニスタン国内で多様な任務にかかわってきたアメリカ人の官民の関係者たちはカブール空港からアメリカ軍の軍用機で国外へ避難するわけだ。
だが現地からはそのアメリカ国民たちの多くがタリバンに阻まれ、空港へたどり着けないという報道が発信されていた。そのうえにカブールのアメリカ大使館はアメリカ国民の同空港への通行は危険だと警告していたのである。
バイデン大統領の言葉はウソと断じられても仕方がないほど、事実には離反し、しかもその虚言の回数がどんどん増えていくのである。
こんな現実からニューヨーク・タイムズのような民主党支持のメディアでも「バイデン発言の事実無視」が指摘され、大統領の事実認識や統治の能力への懐疑までが浮かんできた。
つまりバイデン氏が大統領就任前からたびたび懸念されてきた認知症の疑いである。だからアメリカ議会の共和党上下両院議員の間からはバイデン大統領に対する弾劾という動きも起きてきた。
トップ写真:バイデン大統領、アフガニスタンでの避難状況についてコメントを発表(2021年8月20日) 出典:Photo by Anna Moneymaker/Getty Images
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
アメリカはどうでもよい...弾薬の供与停止も「進撃のイスラエル」は止まらない
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月15日 17時13分
-
アメリカにとっての中国の脅威とは
Japan In-depth / 2024年5月9日 14時23分
-
イスラエルのガザ攻撃を止めるにはどうすべきか…中東で100年以上も泥沼の戦争が繰り返される理由
プレジデントオンライン / 2024年5月4日 10時15分
-
国際情勢からの日本の憲法改正の必要性(下)アメリカが切望する日本の改憲
Japan In-depth / 2024年5月1日 17時0分
-
イスラエル軍が占領していたガザ病院敷地で「集団墓地」と300人以上の遺体を発見
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月24日 17時33分
ランキング
-
1スタバと一線を画す「ルノアール」。“特異なビジネスモデル”を確立も、業績が悪化するワケ
日刊SPA! / 2024年5月18日 8時53分
-
2上野飲食店経営者夫婦殺害、背景に首謀者への畏怖か 遺体処理から殺人も「断り切れない」
産経ニュース / 2024年5月19日 19時20分
-
3内閣支持率低迷26%、自民党の規正法改正対応「評価せず」79%…読売世論調査
読売新聞 / 2024年5月19日 22時0分
-
4「明るい子の印象。悲しい」19歳の女子大学生が殺害された事件 知人「ショックと言うか何で…」 26歳男を逮捕「包丁で彼女を刺して殺した」
MBSニュース / 2024年5月19日 17時50分
-
5「結婚後も女性皇族」賛成56% 「旧宮家男子を養子」拮抗 世論調査
毎日新聞 / 2024年5月19日 19時14分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください