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バイデン大統領は腕時計を見ていた

Japan In-depth / 2021年9月6日 11時0分

とくにその儀式の場にいた戦死者の家族からの非難が激しかった。





戦死した海兵隊のテイラー・フーバー軍曹の父ダリン氏は「参列者はみな厳粛に起立を続けるか敬礼をして、戦死者の遺体の帰還を見守るなかで、バイデン大統領だけが私が目撃しただけでも5回も左腕をあげて、腕時計をチラリとみていた。これはどう考えても非礼だ」と、アメリカの複数のメディアに語った。





アメリカの多くのメディアもこの大統領の腕時計チラチラ見という出来事を大きなニュースではないにせよ、批判的なトーンで詳しく報道した。





同様に戦死した海兵隊のカリーム・ニコウリ上等兵の母シェーナさんは、もっと激しくバイデン大統領を非難した。彼女のフェイスブックでの発信は「私の息子の遺体が他の12人とともに祖国に着陸したという厳粛な瞬間にバイデン大統領は5回以上も腕時計をみて、時間を気にしていた。祖国のために命を犠牲にしたアメリカ人の若者の霊に最大限の弔意を表すべきアメリカ大統領が他にもっと重要な用事があるかのように時間を気にするとは、死者への冒涜だ」と、激しい言葉での糾弾だった。









▲写真 カリーム・ニコウリ上等兵と母シェーナさん 出典:facebook @Shana Chappell





そのうえにシェーナさんは他のアメリカのメディアに対して、この儀式でのバイデン大統領と遺族たちとの顔合わせの挨拶の際、同大統領が自分の息子の死についてばかり語るので、その話をさえぎって、「今日は私たちの子供の死を悼む儀式のはずでしょう」とたしなめたことを明らかにした。





バイデン氏は長男のボウ氏を2015年に失っていた。ボウ氏はイラク戦争に軍人として参加したが、帰国後の46歳のときに悪性の脳腫瘍で病死した。悲劇だったことはまちがいない。しかし今回のアフガニスタンで戦死した若い軍人たちの親にすれば、また別個の案件だということになる。





この点についてシェーナさんは次のような報告を語っていた。





「バイデン大統領は私たち遺族との会話でももちろん弔意を述べたが、途中から『私も息子を亡くしたからみなさんの心情はよくわかる』と述べて、自分の息子の死やその際の自分の気持ちを語り始めた。何人もの遺族との会話で必ず自分の息子の死を語っていて、私との話でも、私の語ることをさえぎる形で自分の息子の話になった」





「だから私はバイデン氏に『この儀式はあなたの息子の悲劇のためではなく、私たちの息子や娘の死を悼む厳粛な場です。あなたは私たちの心情がよくわかるというが、本当にわかっているとは思えない』と直接に告げた。するとバイデン氏はぎょっとした表情で私をみつめて、そのまま横を向いてしまった」





カブールで戦死したアメリカ将兵の親たちはバイデン大統領に対して、こんな辛辣な批判を述べたのだ。この批判は多数のアメリカ一般メディアでも伝えられ、明らかにバイデン大統領の支持率急落の原因の一つになったといえる。





トップ写真:アフガニスタンカブールのハミドカルザイ国際空港近くでの自爆テロで死亡した13人の米軍兵士について 記者会見で言葉を詰まらせるバイデン大統領(2021年8月26日) 出典:Photo by Drew Angerer/Getty Images




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